吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。

野性の呼び声

f:id:ginyu:20200323215647p:plain

 ジャック・ロンドンの有名な原作は彼が24歳ぐらいのときに書かれた小説だったのだ。今更知って驚いている。子どもの頃、ジャック・ロンドンは「白い牙」とか興奮しながら読んだ覚えがある。

 その小説世界を見事に映画にしてしまった、というわけ。まあ、今どきはCGでなんでもできるからねぇ。犬が人間みたいな演技を見せるもんだから感動してしまったのだが、これ、モーションキャプチャーで人間が演じているとか。驚くしかない。

 あまりにも人間くさい動きをするから、ちょっと犬としてはどうよと思わないでもないが、この犬のバックがとってもかわいいので、たまりません。

 バックは判事の家で飼われて何不自由なく気ままに暮らしていたのに、誘拐されてアラスカに売り飛ばされる。犬ぞりの犬となって酷使されるけれど、飼い主が気のいいアフリカ人とアメリカ先住民カップルだったのでバックも新たな人生ならぬ犬生を堪能していた。しかしその後、再び悪人に追われ、ついにハリソン・フォードに拾われるのである。

 という波乱万丈の物語。アラスカの雄大な風景に急流下りだの雪崩だのと野性味たっぷりのアドベンチャーが繰り広げられる。こういう映画は大画面で見なくちゃ!
 21世紀の清く正しい映画らしく原作と設定を変えてある。ハリソン・フォードが演じた金鉱探しの男を襲うのが原作では「インディアン」なのだけれど、映画では強欲な白人。バックを可愛がってくれる郵便配達人がアフリカ人とネイティブアメリカンというのも現代的だ。

 ストーリーは単純で面白く、幼い息子を喪った孤独な男の心を犬が癒すという心温まるお話なので、昨今のコロナウィルス騒ぎで心がささくれだっているときにはこういう映画がお薦め。 しかし、劇場用パンフレットを製作していないとな。パンフレットが無いのは実に残念だ。

2020
THE CALL OF THE WILD
アメリカ  Color  99分 

監督:
クリス・サンダース
製作:
アーウィン・ストフ
原作:
ジャック・ロンドン 『野性の呼び声』
脚本:
マイケル・グリーン
音楽:
ジョン・パウエル
出演:
ハリソン・フォードダン・スティーヴンスカレン・ギラン、オマール・シー、ブラッドリー・ウィットフォードコリン・ウッデル