2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
草なぎ剛が生真面目な主人公を実にそれらしく演じていて、ほとんど素ではないかと思えるほどだ。堅物で融通が利かない。それが主人公の長所であり、短所であった。 この作品の元ネタが人情物の古典落語だということから、結末は見えているようなものだが、そ…
これは3月に映画館で見たのに感想を書く時間がなくて放置したままになってしまった。見終わったときは、「これぞ映画! 映画館で見られてよかった~!」と満足していたものだ。もう一度見てみたいと熱望していた。 Amazonプライムで第1部を、Netflixで第2部…
緊張感に溢れた脚本、ぐいぐいと観客を惹きつける恐ろしさ、そして真実は闇の中という結末の付け方(つまり、結末はついていない)といい、さすがはカンヌ映画祭のパルムドール作品である。なんといってもザンドラ・ヒュラーの演技が良い。彼女が繊細な演技…
本作の細部は甘々で実に脚本が緩い。リアリティのなさに驚くばかりであるが、「物語」だからえっか。この映画は横浜流星の七変化を堪能するものであり、細かいところには目をつぶるべきなのかもしれない。 ストリーは奇想天外だ。そもそも刑が確定した死刑囚…
この作品も実に楽しくて良かった。原作小説がさぞ面白いのだろう。この映画のホテルとは、文豪ホテルとして名高い山の上ホテルである。わたしは先日、この近くを通りかかったが、実際に山の上(坂の上)にあるので見に行くのもしんどそうだから行かなかった…
幕末のタイムスリップの話だという情報だけを入手して見に行ったものだから、現代人が幕末にタイムスリップすると思い込んでいたわたしは完全に肩透かしをくらった。逆なのだ、タイムスリップしてくるのは幕末の武士のほう。幕府側である、会津藩士。 で、結…
というわけで、先に「愛なのに」を見たので、次はそのカップリングになっている本作を。今度は城定の脚本を今泉が監督した。 わたしはタイトルを「猫が逃げた」だと思い込んでいたが、違った。「が」と「は」は一字違いで大違いである。どちらも助詞なのに、…
本作は、城定秀夫が今泉力哉監督と互いに脚本を提供し合ってそれぞれが監督してR15作品を作ったもの。だから本作の脚本は今泉が書いたものが元になっており、今泉監督の「猫は逃げた」とセットになっている。セットと言ってもこの2作はまったく別の物語であ…
これは楽しい、面白い。爺さんの変コツぶりと反骨精神がよいわ! 1961年イギリス。ニューカッスルに住む60歳のケンプトン・バントン爺さんのところに受信料を払えとBBC(国営放送)の集金人たちがやってきた。しかし爺さんは平気の平左。「BBCは受信できない…
エルビス・プレスリーと離婚したプリシラの回想記が原作になっているので、あくまでプリシラの視線から見たエルビスが描かれている。プリシラとエルビスの西ドイツでの出会いから、メンフィスの豪邸グレイスランドでの同居、そしてついに結婚へと至る8年間が…
11月末に見た。これは面白い! 「オーシャンズ11」シリーズを彷彿とさせるチーム詐欺師の物語。ただし、ハリウッド版と違っていかにも予算不足を感じさせるチープな絵柄が悲しい。せっかく面白い話なのに。よくこんな面白い設定を考えたなと感心していたら、…
原作が児童文学だけあって、物語の設定が甘いしファンタジー色が濃厚なのが大人の鑑賞には苦しい部分だけれど、十分訴える力のある映画。「「ワンダー 君は太陽」の原作者R・J・パラシオが、そのアナザー・ストーリーとしていじめっ子だったジュリアンに焦…
これは58分という短い上映時間にもかかわらず劇場公開時には一部ですごく話題になっていたアニメ。見た人がみな「とてもいい」というからわたしも見てみた。確かにすごくいい。何がいいかというと、小学生から大学生までの子ども時代の物語なのに、既に人生…
シリーズ第3作。Finalってことはこれでお終い? ともあれ、わが最強の殺し屋、元CIAのロバート・マッコールが終の棲家に決めたところはシチリアである。温かい人々の心遣いに触れて、ここが好きになっていく。しかしそうは問屋が卸さないわけで、この町はマ…
とても楽しいアニメ。「肉子ちゃん」と人々や娘からも呼ばれてしまうような肉団子体形の女性が主人公。ではなく、その可愛い娘11歳の小学5年生が主人公。親に似ず細身で可愛く、頭もよく運動神経もよい。当然にも男の子にももてたりするタイプだが、母親が次…
ヒット作の第3弾。 とはいえ、これまでの主人公だったアボット一家は誰も登場しないから、全然別の物語と言っても過言ではない。ただし、若干シリーズ第2作につながる人物も登場しているので、シリーズを見てきている観客なら、「ああ、ここでこの人がこうい…
3月に鑑賞。既にもちろん詳細はすっかり忘れている。 なんと、ビクトル・エリセ31年ぶりの長編だそう。いったい何をしていたんですか、エリセ監督。本作の主人公も老監督で、22年前に主役の俳優が突然失踪したために映画が未完に終わってしまった、すっかり…
シリーズ第2作。上映時間が短いのが良い。第1作に負けず劣らず緊迫しているし、お化け屋敷みたいに驚かされるので心臓に悪い(笑)。第1作の細かいところはあまり覚えていないのだが、一家の父親が亡くなったのは覚えている。監督と主演を兼ねたジョン・クラ…
なんと、オリジナル作があって、それをリメイクしたそうな。なんで今頃こんな1970年代の作品をリメイクするのかな。しかし役者が無駄に豪華なのでつい、見てしまったではないか。しかもあほらしいコメディにもかかわらず、ロバート・デ・ニーロが実に楽しそ…
先にリメイク版の邦画を見ていたので、オリジナルの韓国版も見たくなった。結果、ストーリーの大筋はまったく同じなのだが、やはり韓国と日本の埋葬の違い(火葬か土葬か)があって、遺体の使い方が異なる。 どちらが面白いかといえば日本版かな。特にラスト…
映画館で予告を見た時にはてっきりコメディだと思っていたのだが、どうしてどうして。これはどろどろに恐ろし気な話である。確かにコメディかもと思える場面もあるけれど、全然笑えない。 して物語は。悪徳警官たちとその上をいく悪徳上司との血まみれの汚職…
原作漫画は一話だけ読んだことがある程度のわたしがこの映画を見て楽しめるのかと思ったけれど、意外と面白かった。しかし「三人の鬼が旧家を乗っ取る」という基本の設定に相当な無理があるので、そのリアリティのなさを飲み込めるかどうかでこの映画を面白…
はい、今日もサクサク気持ちよく人をいっぱぁ~い殺しますよ~。というわけで、シリーズ第4弾。元々あり得ない話だから、ありえない度が上がっても観客もあまり驚かない。地球の重力無視したり、10メートルぐらいの高さから落下しても骨折もしてなさそうだっ…
あまろっくとは、尼崎港の閘門を指す。いかにも労働者の町らしい尼崎の町工場が舞台。町工場の社長がいつもゴロゴロ寝転がっては「俺は近松家のあまろっくや」とふてぶてしく笑い飛ばしている姿が何度も登場する。根っからの明るい性格のこの男が、「人生で…
劇場未公開作。 これは怖すぎるので未公開? 残虐だから? 子どもが殺されるから? まあ、見ていて気持ちのいい話ではない。でも怖いだけではなく惹きつけられるものがあったので、最後まで一気に見てしまった。韓国映画って怖い。 物語の舞台はどこかの団地…
五香宮は「ごこうぐう」と読む。想田和弘監督の「観察映画」第10作目。想田さんが「猫」? 友人の選挙運動を撮ったドキュメンタリー「選挙」や精神科診療所を撮影した「精神」などで国際映画賞をいくつも撮った監督の今回の観察対象は「猫」である。いったい…
戦中最後の沖縄県知事として赴任した島田叡の伝記映画。同じテーマのドキュメンタリー「生きろ」が教科書みたいな作りで面白みに欠けたのに比べると、ドラマとして作られている本作のほうがはるかに情に訴えるところがあり、感動が深い。しかし見終わって再…
2月に見て少しメモしたまま下書きに入れて放置していたので、内容はほぼ忘れたけれど、今日読んでいた『戦後映画の生き残り戦略』という論文集の「食から薔薇族映画を再考する」に本作がちらっと言及されていたので、「あ、そうだ。この映画の感想を完成させ…
劇場未公開作品。 図書館という言葉に惹かれて見てみたけれど、図書館はほぼ関係ない。図書館の中で自殺した母の仇を討とうとする双子の美しい姉妹の物語。結構凄惨な話なので、途中で嫌になってきたのだけれど、後半、徐々に謎が解けてくると面白くなった。…
わたしが2018年8月末~9月初めにかけて初めてフランスに行ったとき、パンオテンに祀られたばかりの人物がシモーヌ・ヴェイユだった。彼女のことはほとんど知らなかったので、こんなに人気のあった政治家だったとはと驚いたものだ。彼女の顔写真の巨大な幟が…