吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

いよいよ明日、地獄の中でも笑顔で

エル・ライブラリーの走る広告塔、いよいよ出走準備万端か。完走はもはや神頼み状態だけど、降水確率が当初より下がっているのがありがたい。土砂降りならどうしようとビビっていたが、出走時までは持ちそう。そうなると、暑さ対策と雨対策の両方が必要になる…

カンパニー・メン

奇をてらったところのない、素直な作品。アメリカの解雇事情は「マイレージ、マイライフ」にも描かれていたように、日本と比べて極めて冷酷で大胆に行われる。勤続30年の労働者に対しても情け容赦なく、解雇の理由も告げずいきなり「あなたの仕事がなくなり…

ゴーストライター

これは今まで見たポランスキーの作品の中では一番面白かった。お奨めのサスペンス。じっくり落ち着いたカメラも好感度が高い。 陰鬱な空、いつでも雨が降っているかどんよりと曇っているしかない暗い画面が映画全体の雰囲気を決定している。その重厚な画面作…

ミケランジェロの暗号

大変面白い娯楽作。ナチスを翻弄するユダヤ人という設定がよい。 ナチスの軍人とユダヤ人が入れ替わるという、まるでチャップリンの「独裁者」みたいな笑えるお話。タランティーノの「イングロリアス・バスターズ」ほど荒唐無稽ではなく、さりとて史実にどれ…

トゥルー・グリット

コーエン兄弟らしいひねりがない。なんか普通の西部劇だった。普通に面白い、普通に楽しめる。コーエン兄弟らしい独特のリズムやシニカルな笑いを期待していくと外される。とはいえ、ユーモアもたっぷりあるし、撃ちあいはあるし、騎馬戦やらスプラッターや…

カタチから入る素人ランナー

公式キャップに「saveMLAK」のキャラクター、MLAK(ムラック)くんを貼り付けて。公式ポーチにも同じくMLAK(ムラック)くんを貼り付け。

エンディング・ノート

「監督失格」と同じようなテーマなのにはるかに好感度が高い。 砂田麻美の初監督作品は、死と向き合う父を撮るドキュメンタリー。彼女は幼い頃から映像に親しむ家庭環境にあったため、早くから家族の姿を撮影し続けていた。そしてある日、父が末期癌を宣告さ…

初心者が挑戦するフルマラソン

10月30日、エル・ライブラリーの走る広告塔が歳も考えずに出走します。完走は絶対無理という各方面からの声もなんのその、気合と根性だけで頑張ります! マラソンなんて体力や運動能力ではないのだ、ひたすら気力と忍耐力。後ろから迫る回収車におびえつつ走…

4デイズ

これは必見作。 のっけから緊迫したシーンが続き、最後まで緊張感が途切れない。一人のアメリカ白人男性が核爆弾をアメリカの大都市3箇所に仕掛けて、ある取引を大統領に迫る、という緊迫のストーリー。男の名前はスティーブン・アーサーだが、改名してイス…

監督失格

この映画を見て帰宅した長男Y太郎(20歳)が顔色を変えていた。「すごい映画やな、これ。負けたわ…。こんなドキュメンタリーを作られたら、普通の映画は勝たれへん」 この映画の製作背景を知らずに見始めたとしたら、観客はどの時点で嫌気が差すだろうか。そ…

パレルモ・シューティング

長男Yと一緒に。 シューティングは射撃であると同時に撮影そのものを指す。「ショット」という映画用語は元々射撃を意味するのだ。以上、Yの受け売り。 主人公は夢ばかり見て不眠になっている写真家のフィン。彼は成功した写真家であるにもかかわらず、自信…