吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

1秒先の彼

台湾映画の「1秒先の彼女」のリメイク。オリジナル主人公カップルの男女をひっくり返して舞台を日本に移してきた、ということだが、オリジナルをすっかり忘れているので、割と新鮮な目で見ることができた。 物語の舞台が日本というだけではなく京都になった…

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White

2月に見たアニメ、今頃だけれど感想を。 わたしは既に配信でテレビ版の全話を見ていたので、とても楽しみにしていた。この映画はテレビ版を見ていない観客にも理解できるように、基本の設定をナレーションでちゃんと説明してくれる。 時代はおそらく1960年ご…

ウーマン・トーキング 私たちの選択

てっきり19世紀後半の話だと思い込んで見始めたら、「戦後のイタリアでは……」というセリフが出てきて、「え? 戦後? 戦後ってどの戦争?」と頭が混乱しているうちに、画面には「2010年の国勢調査に協力してください」とがなり立てる宣伝カーが登場するので…

ゴールデンカムイ

2月に映画館で鑑賞。 原作漫画は大変話題になったがわたしは未読。既に連載が終わっているので、この物語の結末はわかっている(ことになっている)。 本作の主人公は日露戦争の二百三高地の激戦を生き残った「不死身の杉元」こと杉元佐一。彼はアイヌの人々…

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

タイトルの意味はアメリカ先住民たちが「花殺し月」と呼ぶ、五月の満月の夜祭りに由来するらしい。オクラホマ州の居留地に追いやられた”インディアン”のオセージ族は、その祭りの最中に地中から噴き出た石油のおかげで大金持ちになる。やがて彼らの町は豊か…

ナルコの神

毎晩ベッドにiPadを持ち込んで映像を見ることがすっかり習慣になってしまって早や数年? これまた寝床で見たドラマ。そのまま寝落ちしてしまうこともたびたびあったが、とにかく一応面白く見終わった。 本作は実話に基づく物語だという。しかしこんな実話が…

コヴェナント/約束の救出

アフガニスタンに駐留する米軍兵士が、命の恩人のアフガン人通訳との「コヴェナント(契約、誓約を意味する聖書の言葉)」を命がけで果たそうとする社会派作品。 ガイ・リッチー監督に「社会派」は似合わないと思ったのだが、いつもの派手なコメディ的演出は…

東京カウボーイ

いま最も旬の役者の一人、井浦新の最新作はアメリカ映画である。しかも彼らしいと言えばいいのか、ハリウッドの大作ではなくインディーズ(独立プロ)系の作品に主演。大手食品商社の社員として大きな買収プロジェクトを成功させるなど、上昇志向に乗ってが…