吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

予告犯

派遣労働者が職場でいじめに遭って退職。やがて住むところもなくなってネットカフェを転々とする日雇い労働者へと転落する。その結果、社会に対する憎悪を募らせた彼は仲間を引き込んで、ネットで次々と犯罪予告動画を流し、実行していく。その姿は新聞紙を…

GF*BF

1985年から27年にわたる三人の青春物語。巻頭は2012年。双子の姉妹が高校で校則反対運動を華やかに陽気にはじけるように始める、その瞬間から始まる。姉妹の父親が学校に呼び出され、そこから物語は一気に1985年の台湾へと飛ぶ。戒厳令下に抵抗運動が盛んだ…

2017年の映画

前の記事でマイベストを書きましたが、それ以外に印象に残った作品、お薦めしたい作品は以下の通り。 2017年の映画の感想は遡って書いていきます。 本日早速5本書きました。EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years TAP THE LAST SHOW ☆あさがくるまえに ☆ ア…

パディントン2

前作よりかなりグレードアップした大アドベンチャーものに。アクションシーンも楽しく見どころたっぷり。随所に爆笑シーンが練り込まれ、脚本も凝っていて随分楽しめた。伏線がいちいち回収されていくのにはおお笑い。 「リ・ライフ」で落ち目の脚本家を演じ…

ジオストーム

インフルエンザからの病み上がり第一作に相応しい、脳みそ空っぽでも楽しめる作品。 アンディ・ガルシアが大統領でジェラルド・バトラーが科学者って、何かの間違いですか(笑)。どう見てもマフィアのドンとヒットマンにしか見えない。こういう怪しいキャステ…

完全なるチェックメイト

ボビー・フィッシャー、なんとなくその名は聞いたことがある、という事実に途中で気づいた。そう、彼はチェスの天才で、アメリカ人初の世界チャンピオンになった男だ。天才の名をほしいままにした変人奇人である。 映画は、ボビーの少年時代から、世界チャン…

13時間 ベンガジの秘密の兵士

劇場未公開だけれど、大迫力の戦闘映画。2012年9月11日に起きたリビアのアメリカ領事館襲撃事件の13時間に迫る。知った顔の役者がいなくて、戦闘の場所やら組織が二つあってその上、「敵」というのが何なのかわからず、リビアの親米民兵もいるからいったい誰…

ルイの9番目の人生

ファンタジー色に染められたサスペンス。こんな不思議な映画もあるんだ、と瞠目。 これは演出に賛否両論が出そうな出来だが、つまり、ファンタジーなのかミステリーなのかはっきりしない中途半端さが子供だましっぽい、という点。しかし、わたしはこういうミ…

人生は小説よりも奇なり

しみじみと味わいのある作品。しかし、これは年老いたゲイカップルの話として、というよりも、年老いたカップルにありそうな話という気がして身につまされるものがある。 物語は中高年ゲイカップルの結婚式から始まる。二人は39年間同居していたが、ついに同…