吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エイリアン コヴェナント

「プロメテウス」に比べると面白さは落ちるが、それでも十分面白いのがこのシリーズのよさだ。うちのS次郎(24歳)が「今まで見た映画の中で一番好き。完璧な映画」と絶賛するのが「プロメテウス」。して、その続編はいかに。 結論から言うと、”期待通りに…

ダンケルク

クリストファー・ノーランの映像センスにはみじんも疑いがない。やはりこの人は映画ファンを喜ばせる映像を作るのがうまい。今作は映像だけではなく、音楽の効果も絶大であった。巻頭から大きな音や音楽で人を驚かせびびらせる、戦場の恐怖を観客に体感させ…

わたしは、ダニエル・ブレイク

簡潔で力強く、無駄なところがどこにもない、さすがにカンヌでパルムドールを獲っただけのことはある作品。地味すぎるのが難点か。 一時は引退を表明したケン・ローチがどうしても、とメガホンを取ったという。宮崎駿みたいですな。 かつては揺り籠から墓場…

幼な子われらに生まれ

ステップファミリーを題材にした20年前の原作小説を荒井晴彦脚本で脚色したもの。なんといっても主役の浅野忠信が出色のすばらしさだ。この人がうまい役者であることは今更言を俟たないが、この映画ではさらに美しさが際立っている。巻頭の遊園地のシーンで…

サーミの血

サーミとは、北欧数か国にまたがるラップランド地域の少数民族を指す。一九三〇年代、スウェーデンに住むサーミ人の少年少女たちは親元から離され、寄宿学校で同化教育を受けていた。非文明人として差別されるサーミ人少女のエレ・マリャは学校を飛び出し、…

ラ・ラ・ランド

3・26鑑賞。感動のあまり感想文も書けずにいたら、いつの間にかレンタルリリースされたので、早速ブルーレイを借りて2回見た。返すのが惜しくて3週間も手元に置いたままになってしまったが、本日とうとう返却に至る。いやー、もう素晴らしいの一言。3回見て…

スノーピアサー

鉄道ファン大喜びのアクションSF映画。電車から一歩も出ることなくアクション映画が成立するんだから面白い。 これ以上ありえないぐらいの格差社会が列車内に展開されるという寓話が面白い。元来、一等車二等車などという格差は本国では明治時代からあり、そ…