吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2030年ごろかも。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

チェ/39歳 別れの手紙

第1部でキューバ革命が成功したと思ったら、第2部ではキューバのその後をまったく描かず、いきなりゲバラはキューバを脱出する。実は上映直前にお腹の調子が悪くなってトイレに籠もっていたので、巻頭を見損ねてしまった。ゲバラがカストロに宛てた別れの手…

ブレス

ちょっと独りよがりが過ぎたんじゃないのでしょうか、キム・ギドク監督。わたしとの相性でいえば、実に当たり外れの大きい監督です。で、今回は外れ。 刑務所で自殺未遂を繰り返す死刑囚に興味をそそられた孤独な人妻が死刑囚に面会に行く。本来ならば面会で…

戦火の奇跡 ~ユダヤを救った男~

前後編、一気に見てしまいました! 少し前に、芸能人のブログが炎上し、殺人犯と間違われた彼が不特定多数の人々から「死ね」「殺す」とコメント欄に書き込まれて逮捕者が20人近く出る事件があった。あのとき、逮捕された女性の一人は「●●さんが殺人犯だと思…

ベンジャミン・バトン/数奇な人生

なんという上品で悲しい映画だろう。愛し合う二人は時を止めたいと願う。しかしその時が逆流していけば? 二人の時間は離れる一方。女は老いていき、男は若返っていく。この悲劇は、単なる猟奇的な物語の発想を超えて、愛のかけがえのなさとその本質を鋭く問…

第3回ARGカフェ

わたし自身が登壇者の一人となった第3回ARGカフェが京都で開かれたので、土曜日、出かけてきた。 http://d.hatena.ne.jp/arg/20090119/1232321266 http://d.hatena.ne.jp/arg/20090223/1235322980 ARG(ACADEMIC RESOURCE GUIDE) を主宰する岡本真さんから…

アウェイ・フロム・ハー君を想う

これは痛い。リアルすぎて「感動を呼ぶ物語」とは言い難い。しかしこれは究極の自己チュー男の愛を描いた、そういう意味ではもっともリアルに愛の残酷を描ききった感動作と言える。 ジュリー・クリスティー、なんという美しいおばあさんでしょう。こんなにい…

めまい

この作品は『トラウマ映画の心理学』(森茂起、森年恵著)で完璧ネタバレストーリーを読んだはずなのに、なぁ~んにも覚えていない。なんという記憶力だろう?! 幸か不幸か、おかげでまっさらな気持ちで映画を見ることができるので実に新鮮である。 最後の…

めまい

この作品は『トラウマ映画の心理学』(森茂起、森年恵著)で完璧ネタバレストーリーを読んだはずなのに、なぁ~んにも覚えていない。なんという記憶力だろう?! 幸か不幸か、おかげでまっさらな気持ちで映画を見ることができるので実に新鮮である。 最後の…

007/慰めの報酬

前作が感動的だったというのに、007は2作続けてシリアス路線ではもたないということがつくづくよくわかった。本作も、巻頭のカーチェイスと人間チェイス(このあたりは前作と同じ構成)こそわくわくと目を見張ったけれど、後半のアクションシーンではすっか…

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで

かの「タイタニック」のヒーローとヒロインが再び共演すれば、そこに説明は要らない。二人は会った瞬間に恋に落ちるし、それは運命の恋なのだ、と観客は素直に納得する。従って、巻頭、二人が出会ってあっという間に恋に落ちる場面で、サム・メンデス監督(…

ゴーン・ベイビー・ゴーン

「BOY A」のような暗い社会派作品が公開されるのになぜこれほど見る人に問いかけを残す作品を公開しないのか、まったく日本の配給会社の考えがわからない。しかもビッグネームが何人も出演し、非常に渋い演技を見せているというのに。 ボストン郊外の小さな…

ゴーン・ベイビー・ゴーン

「BOY A」のような暗い社会派作品が公開されるのになぜこれほど見る人に問いかけを残す作品を公開しないのか、まったく日本の配給会社の考えがわからない。しかもビッグネームが何人も出演し、非常に渋い演技を見せているというのに。 ボストン郊外の小さな…

ラスベガスをぶっつぶせ

「ほお、そう来るか」と思わずにやりとするラスト。なかなか爽快感があってよろしい。ばくちはいけませんよ、バクチは。実話が元になっているというが、相当脚色されているのではなかろうか。ケヴィン・スペイシーが相変わらずうまくて、とっても憎たらしい…

シークレット・サンシャイン

思想の深さに思わず感嘆する。<赦し>という思想が持つアポリアをこれほど見事に描くとは。しかし、映画全体の緊張感はベルイマン作品にはかなわない。 夫を亡くしたばかりの32歳のシネは、小学生の息子を連れて夫の郷里・密陽(ミリャン=シークレット・サ…

西の魔女が死んだ

主役のサチ・パーカーは本名サチコ・パーカー。シャーリー・マクレーンの娘だそうで、そう思って見るとなるほど似ている。映画の中では老け役メイクしているけれど、ほんとはわたしと歳のかわらない女性で、まだ52歳なのだった。とても上品なおばあさん役で…

転々

冴えない中年男とさらに冴えない青年が二人、東京を数日かけて転々と散歩するというだけのお話。とはいえ、中年男は妻を殺して警視庁に自首しようっていう状況にあるわけだから事態はかなり緊迫しているはずなのだが…。 借金取りの福原(三浦友和)に「100万…

ハバナ

これぞ恋と革命! 「チェ 28歳の革命」の予習として見た映画。これを見ておいて正解です。あくまでアメリカ人ギャンブラーから見たキューバ革命だから、カストロもゲバラも登場しないけれど、革命前のハバナの退廃的な雰囲気がよくわかる。しかし見終わって…

近距離恋愛

現代版「卒業」。花嫁略奪大作戦。してお手並みは…?! 異性の親友が恋人に変わる瞬間! ん~~、劇的ですねぇ。学生時代からの10年来の親友を愛していることにある日突然気づいてしまったプレイボーイのトム。親友ハンナに恋心を告げようと一大決心したのは…