吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2011-01-01から1年間の記事一覧

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

期待していたところは期待通り。期待していないところも期待通り(?)。 劇場用パンフレットを見て、改めて前3作を振り返ってみた。ほとんど忘れているけれど、やはり最初のデパルマ監督作が印象深い。トム・クルーズが天井から吊り下げられるシーンの緊張…

1911

期待していなかった分、とても面白かった。大河ドラマの総集編みたいだとかいう批判も読んだが、どうしてどうして、わたしにとっては充分面白かった。それは、中国近現代史のおさらいとして。 社会の教科書や中国史の本や当時の新聞記事など、とにかく文字ベ…

暗殺・リトビネンコ事件

大阪のW選挙が終わって考えることは「独裁者とその腰巾着」。独裁者の名前はすっと出てくるのだが、腰巾着の名前がまったく思い出せない。それは大阪で言えば某維新の会代表と新大阪府知事某、といえるか。いま、ロシアの独裁者はプーチンで、その茶坊主は…

山猫

午前十時の映画祭で。 かつて退屈でたまらなかった舞踏会のシーンが今回はさらに引き伸ばされて延々1時間以上! しかし、サリーナ公爵の諦観と絶望を描くにはこれだけの長さが必要だったのだとつくづく思う。若い頃には理解できなかったことが今なら分かる…

ミッション:8ミニッツ ; 月に囚われた男

主人公も観客もいきなり不可解な事態の中に放り込まれる。疾走する列車の中でふと目覚めたコルター・スティーブンス大尉は、自分が別人の名前で呼ばれることに驚く。いったい何が起きたのか? 目の前の席に座っている魅力的な女性は自分の恋人なのか友人なの…

完全なる報復

わたしがDVDを見ていたら、通りがかったS次郎(高校3年)がつい引き込まれて眠さも忘れて最後まで見てしまった、面白いサスペンス。暴力描写もハンパじゃないから当然にもR15。 妻子を殺されて復讐に手を染める男。と言う話ならいくらでもあったように思うが…

ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男

変人奇人の大富豪ハワード・ヒューズの自伝を捏造した売れない作家の詐欺事件。 主人公のクリフォード・アーヴィングの回想録を基に作られているが、このクリフォードというのが嘘つきでだらしなくどうしようもない男なのに、リチャード・ギアが演じるとどこ…

ウソから始まる恋と仕事の成功術

人が誰も嘘をつくことを知らない世界で、人類初の嘘をついた男が出現した、というアイデアが秀逸。劇場未公開だけれどさりげなく大物が端役で登場するからびっくり。 人が誰も嘘をつけないということは、口にする言葉はすべて真実のみ。お追従もおべんちゃら…

モンスター上司

久しぶりに映画館で声を出して笑った。これほどばかばかしい映画も久しぶり。こういうのは気持ちいいわぁ〜。仕事に疲れた週末、一人で映画館でガハハと笑える幸せ。貴重なくつろぎ時間を1000円で堪能できるなら、わたしにとっては至福のときかもしれない。 …

すべて彼女のために 〜ラスト3デイズ〜 ;  スリーデイズ

今回は珍しく、オリジナル作品とリメイク版を同時に取り上げる。オリジナル作はビデオタイトルを「ラスト3デイズ すべて彼女のために」としてリリースされた。 さて、オリジナルはフランス映画。まさに彼女(妻)のためにすべてを捨てて、命も懸けて救おう…

やがて来たる者へ

第2次大戦下のイタリアで行われたドイツ軍の村民殺戮事件、1944年9月の「マルザボットの虐殺」を描く。主人公が8歳の子どもだからか、多くが子ども目線で作られた映画なので、ドイツ軍もパルチザンもどちらも単なる人殺しにしか見えなかったりする。戦争とは…

5デイズ

今年は「3デイズ」「4デイズ」「5デイズ」という映画をこの順番に見た。それぞれまったく違う内容なのにタイトルが安易で腹立たしい。数字をつけただけの邦題って、何の工夫もないのはやめて欲しい。まあ、この3つが全部それなりに面白かった、特に「4デ…

ベニスに死す

ほの暗いスクリーンの真ん中に灰色の横筋が何本か見える。フィルムの傷なのか、スクリーンの皺なのか、と疑わしく凝視していると、少しずつ輪郭を鮮明にしていく画面の中で、その筋は水面に浮かぶ波光のきらめきであることが判明する。やがて夜明けの海に漂…

初マラソン完走で太った!

大阪マラソン完走の報告は既にエル・ライブラリーのブログhttp://d.hatena.ne.jp/l-library/20111101で報告済みだが、こちらの個人ブログでも実況再現中継を。写真をふんだんに使って少しずつアップの予定。 とにかく今回のフルマラソン初参加でわかったこと…

初マラソンの記録

地点名Pointスプリット (ネットタイム)Split (Net Time)ラップLap通過時間Time順位5km01:00:23 (0:37:32)0:37:3210:00:232582410km01:39:38 (1:16:47)0:39:1510:39:382594015km02:18:21 (1:55:30)0:38:4311:18:212559420km03:01:53 (2:39:02)0:43:3212:0…

いよいよ明日、地獄の中でも笑顔で

エル・ライブラリーの走る広告塔、いよいよ出走準備万端か。完走はもはや神頼み状態だけど、降水確率が当初より下がっているのがありがたい。土砂降りならどうしようとビビっていたが、出走時までは持ちそう。そうなると、暑さ対策と雨対策の両方が必要になる…

カンパニー・メン

奇をてらったところのない、素直な作品。アメリカの解雇事情は「マイレージ、マイライフ」にも描かれていたように、日本と比べて極めて冷酷で大胆に行われる。勤続30年の労働者に対しても情け容赦なく、解雇の理由も告げずいきなり「あなたの仕事がなくなり…