2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧
タイトル通りの映画である。 音楽がとてもよい。と思ったらフィリップ・グラスであったか、やはり。 「湾岸部の再開発」を口実に、強欲な市長によって半ば強制的に立ち退きを要求されるコーリャは、自動車修理工場を経営する中年男。若く美しい後妻と、亡妻…
元ハンセン病患者の老女が作る絶品の粒餡。その餡を入れたどら焼きが評判を呼ぶ。小さな店に過ぎなかったどら焼き屋に行列ができるようになるが、あんを作った老婆がハンセン病患者であったことが知られてしまう、、、、 今も残る差別への怒りや悲しみを、河…
「『カイエ・デュ・シネマ』誌では、新作が発表されるたびにとりあえず絶賛されるアサイヤス」と、うちの長男Y太郎が言っていたアサイヤスの最新作。確かにフランス映画らしい理屈っぽい作品だ。セリフが長いし、映画人が喜ぶ自己言及ぶりにはフランス映画ら…
1993年に起きた3少年猟奇殺人事件を描いた作品。主人公である調査員の視点で描かれている。 最初、コリン・ファースが怪しいと思ってしまった。彼は主役ロン・ラックスを演じているのであり、事件の調査員だ。でも登場した瞬間から目つきが悪い。離婚協議の…
まったく予想を裏切らない、予定調和の物語。どんでん返しもなければ意外な展開もないにもかかわらず、見終わった後にとてもよい気持ちのする作品。見てよかったと思える安心できる作品にはほっとする。わたしももう歳なので、奇をてらったような異色作は疲…
カミュつながりで、次はカミュの未完の遺作小説を原作とする映画をご紹介。カミュを思わせる作家が主人公で、彼が生まれ故郷のアルジェに帰ってくる数日を描いている。ほぼ、カミュの自伝と言ってさしつかえないだろう。 地味な作品なんだけれど、いまこの時…
今年のマイベスト10に入る映画。劇場で見たのはだいぶ前だけれど、今こそこの映画を大勢の人に見てほしい。 フランスはアルジェリア戦争から何も学ばなかったのか? シリアへの空爆を再開するような愚かなことはやめてほしい。平和への願いを込めてこの映画…
瀬々敬久監督の作品だと思い込んで見ていて、「瀬々監督も最近はこんな楽しいコメディを作るようになったのか」と驚いていたら、実は矢口史靖作品だったと見終わってからわかってガクっときたという落ちが付いてます、はい。瀬々監督のは「フライング・ラビ…
実話に基づく物語。 1939年、単独犯がヒトラーの暗殺を企てた、ということは全く知らなかったので、大いに興味をひかれた。しかし、最後までことの真相はよくわからない。 「ヒトラー 最期の12日間」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督にしては、演出の切れ…