吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

サンドラの週末

カンヌ映画祭大賞にノミネートされた、ダルデンヌ兄弟監督の最新作。 ある金曜日、病休から復職しようとしていた矢先のサンドラに電話がかかってくる。会社は彼女をクビにして、十六人の従業員たちに千ユーロ(十三万円)のボーナスを出すことにしたという。…

パレードへようこそ

昨日エル・ライブラリーで開催した「映画を語る読書会」(熊沢誠著『私の労働研究』第6章を読む・映画を見る)でも絶賛の嵐だった作品。とても素直に作られた感動作。わたしがずっと追いかけてきた労働組合旗の謎を解くヒントが見つかったので大いに興奮した…

嘆きのピエタ

借金返済に窮した人々から取り立てるために、相手を「障害者」にして保険金を詐取しようとする若者の名はイ・ガンド。彼は親に捨てられた天涯孤独の身として育った男だ。残虐無比なイ・ガンドの手にかかって腕を亡くしたり足が不自由になった人々は何人もい…

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女

エル・ライブラリーでは熊沢誠著『私の労働研究』の読書会を3回に分けて開催する。その第1回を本日午後からもつ。6章は映画評である。映画通の熊沢誠氏にふさわしく、いずれも素晴らしい作品ばかりが選ばれている。今日の読書会ではその6章について、これま…