2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
スパイものの割にはアクションもなく派手なシーンはほとんどない。ひたすら交渉している場面なので途中で眠くなり、一部で記憶が飛んでいるが、全体としてはスピルバーグらしいヒューマニズムあふれる作品となっていて、なかなか良い。この「ヒューマニズム…
日本人エライ映画の第2弾。「海難1890」が情緒に訴える作品だったのに比べると、こちらは歴史の勉強になる点がよい。現代史のおさらいになるし、あとで歴史地図を見てリトアニアやソ連、ドイツの地勢を確かめるとなおよくわかる。 杉原千畝がリトアニア領事…
日本人偉い! という映画が立て続けに公開されているので、どちらも見たいと思って、まずはこれ。紀伊大島にあるトルコ記念館を何年も前に訪ねたことがあるので、エルトゥールル号遭難事件のことは知っていたが、まさか映画が作られるとは思わなかった。エル…
戦火に芽生えたドイツ人将校とフランス女性とのはかない愛。互いに配偶者のある身で、どうしようもなく惹かれあった極上のメロドラマ。 原作小説を書いたイレーネ・ネミロフスキーは1942年、アウシュヴィッツで亡くなった。遺された膨大な手稿を娘たちは母の…
これは「黄金のアデーレ」とカップリングで見たい映画。 ナチスが強奪した美術品数百万点を取り返すべくアメリカからヨーロッパに派遣された中高年部隊「モニュメンツ・メン」の奮闘物語。 1944年7月、ノルマンディに上陸したモニュメンツ・メンのメンバーは…
今年が戦後70年という節目に当たる年だからだろう、この手の「ナチスの犯罪を糾弾する映画」が何作も公開されている。その中でも群を抜いてこの作品は面白い。それは、この映画が現在から過去を照射するものであるからだ。映画の中の時制が現在(といっても1…
これは楽しい! おんなじ熊もんでも、TEDみたいな下品なのよりずっとよい。しかもこの映画はアーカイブズ映画かつミュージアム映画なのだ。 同じ熊でもTEDは続編までできてしまって、可愛い顔に似合わない下ネタの下品度がアップするという眉を顰めるものに…
謹賀新年。 去年と同じく、年末年始は原稿の締め切りに追われているため、大掃除もおせち作りもなにもしていない。で、映画ベスト10を選出している時間もないのだけれど、ちょっと息抜きに。 2015年に見た映画の中から。試写会分も含むので、公開が2016年に…