2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧
12月30日の3本立ての2本目。 これはいかにもヴィム・ベンダースらしい作風だ。東京で一人暮らしをする慎ましい中高年男性の生活が淡々と繰り返されるだけ。それだけ。 主人公の平山(小津安二郎の作品によく登場する人物名)は結婚もせず子どももおらず、ア…
12月30日に映画館で見た3本目。 あまりにも面白いから疲れも落ちた。とはいえ、途中ちょっとだれた部分もあって。それは甲子園の地下工場(だったかな)の場面。ちょっとしつこかったな、これは。しかしその他はとても気持ちよくて、とりわけ大阪府知事が極…
英語をしゃべるナポレオンなんて! という理由で本国フランスでは極めて評判が悪いらしい本作だが、わたしはなかなか堪能できた。物足りないところを挙げれば、もっとナポレオンの政治的手腕を描いてほしかったという点。しかし彼の生涯を余すところなく描い…
事前情報ゼロの状態で見始めたから、ヒット作の続編だったとは知らなかった。途中で、なんだか続編ぽいなあと思ったので後で調べたら5年ぶりの続編であったことが判明。 内容はどうということもないアクションコメディ。アクションシーンはかなり派手で、し…
冒頭、ベルリンフィル史上初の首席女性指揮者となったリディア・TARがインタビューに答える長セリフの知的な緻密さにまずは圧倒される。淀みなく答えるTARを演じるケイト・ブランシェットの自信たっぷりで気高い美しさには惚れ惚れした。しかしここで字幕が…
スペイン映画のリメイクだそうな。オリジナルがなかなかよかったのだろう、サスペンス風味たっぷりな展開は手に汗握って面白い。ただし、わたしは途中で真相がわかってしまったので、やや興ざめ。あるいは、わざと観客に気づかせるように演出しているのかも…
実話を元にしているということなので、興味深く見た。 ひたすら家族の写真を撮り続ける写真家というのも面白い。これは究極の私小説ならぬ私写真集ではないか。赤の他人には何がおもしろいのかと思うのだが、しかしこれが面白いかもとても不思議だ。浅田政志…
これは面白い! 爆笑しました。 この手の時代劇コメディは最近増えたと思うのだが、きっかけは「超高速参勤交代」だろうか? そこでちょっと流れを調べてみた。 1986年 ジャズ大名 (これは今回の流れより古すぎるので参考までに) 2010年 武士の家計簿 2014…
知り合いのシネフィルが大絶賛していた映画なので、気になって見てみたら、想像していたのとは全然違った。なるほどこれは全編妄想に彩られた作品で、どこまでが「現実」でどこからが「妄想」「夢想」「夢」なのかが判然としない不思議な物語だった。主人公…
低予算映画きわまれり。とバカにしてはいけない。まあ、チープなのは否定しがたいが、なかなか楽しくて退屈しなかった。よきかな。アホらしいコメディなんだが、その設定のすべてがあまりにもチープなので笑うしかないところがいい。そして、そのチープさを…
気功の第一人者星野稔とその妻でスペイン語翻訳者の星野弥生夫妻の最期のときを映したドキュメンタリー。 稔がスキルス性胃ガンで余命三カ月~六カ月、抗がん剤治療をすれば2年に延長と診断されたところからカメラが回りだす。気功は免疫力を高めるはずなの…
フランス北部、イギリスに面する海岸地方にある「ピカソ地区」の労働者用集合住宅に住む子どもたちのオーディション場面から映画は始まる。 これは映画のメイキング映像なのか? どこまでがドキュメンタリーでどこまでがフィクションなのか、見れば見るほど…