2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧
余命を宣告された60代の主人公山中静夫が、最後にどうしても生まれ故郷でやりとげたいことがある、と自宅から遠く離れた実家がある町の病院に転院する。そして、山中を診ることとなった医師・今井との二人三脚の数ヶ月が始まる。 余命宣告されたがん患者は…
役者が芸達者なので感心する。 なんと、まさかの続編公開だそうな。「まさかの」って製作者がいうんだから、まさかなんだろう。で、そのまさかの続編が出るっていうから「まさか」の前の本編を見たくなるのは人情。で、そのタイミングに合わせてAmazonプライ…
手に汗握るコメディ・サスペンス。笑っているうちにいつしか物語は恐怖のるつぼへ! 最後は切ない幕切れ。 もう何を書いてもネタバレになりそうなこの映画、ポン・ジュノ監督の「ネタバレ厳禁」なんて言うことを聴いていたら一言も何も書けなくなる。 一回目…
人妻の不倫もの、という昼メロなんだけれど、これが何とも言えない緊迫感のある作品に仕上がっている。 まず冒頭、雪の夜道に浮かび上がる公衆電話ボックス。中から出てきた若い女は暗い表情でふらふらと歩き、自動車に乗り込む。運転するのはイケメン男性の…
ジャック・ロンドンの有名な原作は彼が24歳ぐらいのときに書かれた小説だったのだ。今更知って驚いている。子どもの頃、ジャック・ロンドンは「白い牙」とか興奮しながら読んだ覚えがある。 その小説世界を見事に映画にしてしまった、というわけ。まあ、今ど…
エジソンの名前は小学生でも知っているが、テスラはそうではない。恥ずかしながらわたしもその名を知ったのは、2007年に映画「プレステージ」を見た時だった。アメリカでは有名なテスラも日本ではさほど知られていないというのが難点だが、”直流のエジソン”…
「エディット・ピアフ 愛の賛歌」を見たときと同じ種類の感動を味わった。タイトルロールの被伝者への敬意と憐憫、そして演じた女優の努力と才能への驚嘆。 ”芸能界で消費されていく幼い才能”という悲劇がジュディの生涯を覆った。その最期の輝きが見られた…
監督・脚本・主演と3役をこなしたフランク・デュボスクが出ずっぱりで頑張っている。軽佻浮薄な49歳のプレイボーイが本気の恋に落ちる、というわりとありきたりな物語なのだが、シチュエーションがとにかくおしゃれ。さすがはフランス映画だ。 たまたま亡母…
92歳の誕生日を子どもや孫に囲まれて迎えたマドレーヌは、家族の前で「二か月後に死ぬ」と宣言する。もはや自分でできないことが増え、もう生きている気力がなくなった、というのがその理由だ。しかし家族はまったく納得せず、大反対。そりゃそうだわな、92…
チェ・ゲバラの最期の闘いに同行して死んだ日系人の遺族の手記を元に映画化された。ゲバラ没後50年の企画である。 映画は1959年の日本から始まる。来日していたゲバラはいつでもどこでもあの軍服姿で、予定になかった広島行きを組み、原爆慰霊碑の前に立つ。…
SNSの世界で他人になりすまし、疑似恋愛の深みにはまっていく中年女性を描いたスリリングな物語。 映画の巻頭まもなく、都会の夜景を見下ろす高層マンションの天井高の窓にはりつくセックスシーンにぎょっとしていると、次のシーンではこの裸の女性が50代の…