吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

ザ・クリエイター/創造者

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 機械と人間との争いが極限に達した近未来を舞台にした物語。こういう基本設定の映画はこれまでいくらでもあったから、どれほど新味を出せるか、興味津々である。ストーリーとしてはもはや新味を出すのは難しいかもしれない。そうなると、プロダクションデザインといった美術や特撮(今やCG)で瞠目すべきところを見せてほしいところ。

 以下、思いつくままに本作の感想を。

・編集ミスと思われるカットあり。主人公の腕が無くなったりついていたり。連続したシーンのはずなのに、つなぎ方をまちがえた?

・音楽はよかった。古いポップミュージックが多用されているし、なんとレコードがかかっている場面まである。主題曲はハンス・ジマーの重厚な音楽が雰囲気を出している。

・最後は涙涙涙。こういう場面はこれまでもよく見たねえ。

・主演俳優はますますデンゼル・ワシントンに似てきた。顔だけじゃなくて声も似ている。親に似て演技力もあるし、いい役者になるのでは。ただし、名前を覚えられない(汗)。

・プロダクションデザインが素晴らしい。これはアカデミー賞をとりそう。

・今起きている、イスラエルハマスの戦争を想起させるような展開だ。アジアではAIと共生する人々が多数で、アメリカではAIは放逐の対象となっており、武力でAIを殲滅しようとしている。これはアメリカ帝国主義の強圧強権武力第一主義への批判的映画ともみることができるが、そういう見方をする観客がそれほど多いとも思えない。

2023
THE CREATOR
アメリカ  Color  133分
監督    :ギャレス・エドワーズ
製作:ギャレス・エドワーズ、キリ・ハートほか
脚本:ギャレス・エドワーズクリス・ワイツ
撮影:グレイグ・フレイザー
音楽:ハンス・ジマー
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン ジョシュア
ジェンマ・チャン マヤ
渡辺謙 ハルン
スタージル・シンプソン ドリュー
マデリン・ユナ・ヴォイルズ アルフィー
アリソン・ジャネイ ハウエル