吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2030年ごろかも。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2024-12-31から1日間の記事一覧

碁盤斬り

草なぎ剛が生真面目な主人公を実にそれらしく演じていて、ほとんど素ではないかと思えるほどだ。堅物で融通が利かない。それが主人公の長所であり、短所であった。 この作品の元ネタが人情物の古典落語だということから、結末は見えているようなものだが、そ…

デューン 砂の惑星 PART2

これは3月に映画館で見たのに感想を書く時間がなくて放置したままになってしまった。見終わったときは、「これぞ映画! 映画館で見られてよかった~!」と満足していたものだ。もう一度見てみたいと熱望していた。 Amazonプライムで第1部を、Netflixで第2部…

落下の解剖学

緊張感に溢れた脚本、ぐいぐいと観客を惹きつける恐ろしさ、そして真実は闇の中という結末の付け方(つまり、結末はついていない)といい、さすがはカンヌ映画祭のパルムドール作品である。なんといってもザンドラ・ヒュラーの演技が良い。彼女が繊細な演技…