吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

エンド・オブ・ホワイトハウス

 意外に面白かったので、高得点。
 同じような”ダイハード・ホワイトハウス版”の映画がチャニング・テイタム主演で同時期に上映されていて、どっちも面白いから、やっぱりこの手のネタは何度繰り返しても面白いのだろう。むしろ、結末がわかっていて安心してみていられるという水戸黄門的な楽しさがあるのかもしれない。 
 しかし、北朝鮮のテロリストが米軍機を乗っ取ってホワイトハウスを陥落させていったい何の得があるんだろう? その設定が全然理解できなかったので、もうストーリーはわたしにとってはどうでもよくなった。どうでもいいから、どんな展開でも面白ければよい。

 ジェラルド・バトラーの身体能力の高さととっさの判断力の良さ、何よりも、大統領の妻を事故で死なせてしまった責任を問われて左遷されていた元シークレットサービスが、落胆の日々から起死回生するというストーリーにスカッと爽やかな気分がする。大統領自身も体育会系らしくて、この点も「ホワイトハウス・ダウン」と同じだね。よくこれだけ同じ話を作ったもんだ。しかし「ホワイトハウス・ダウン」がコメディタッチも多用したのに対して、こちらはほぼシリアス路線でグイグイいく。適役の北朝鮮テロリストもかっこよかった。

 というわけで、四方八方かっこよく、万事めでたし。え? いやそんなわけないって。北朝鮮のテロリストが実は韓国の組織? え?違う? わたしの頭では理解できない不思議な設定にどっかからクレーム来ないんでしょうか。ホワイトハウスの警備陣が弱すぎて、米軍も弱すぎて、そんなんでクレームなし? まあえっか。続編もあるし。(レンタルDVD)

OLYMPUS HAS FALLEN
120分、アメリカ、2013
監督:アントワーン・フークア、製作:アントワーン・フークアジェラルド・バトラーほか、脚本:クレイトン・ローゼンバーガー、カトリン・ベネディクト、音楽:トレヴァー・モリス
出演:ジェラルド・バトラーアーロン・エッカートモーガン・フリーマンアンジェラ・バセットロバート・フォスターコール・ハウザーアシュレイ・ジャッドメリッサ・レオ