吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

最高の人生のつくり方

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 軽妙なセリフの応酬が素晴らしく小気味いいなぁと感心。脚本がよいね、この作品は。シニア世代に夢と希望を与える楽しいロマンス。
 マイケル・ダグラス演じるオーレンは不動産営業マンとしては抜群の腕かもしれないが、嫌みな男である。そろそろ引退を考えているのだが、最後に売ってしまおうと思っている大きな物件がなかなか売れない。それは実は彼の持ち家だったのだ。高級仕様の内装が自慢の邸宅は広く明るく、庭の芝生も美しい。一方、今彼が引っ越しまでの仮住まいとして住んでいるアパート(日本でいうところの「ハイツ」みたいな)は4戸1棟の賃貸。狭くて暗いのだが、日本の賃貸に比べたら段違いに広い。
 その彼の元に疎遠だった息子がやってきて、「娘(つまりオーレンの孫)を預かってほしい」と頼み込む。初めて見る9歳の孫娘に戸惑うオーレンは隣家のリアに助けを求めた。ここから二人のロマンスまでは一直せ~ん。というわけにはいかないのがもちろんコメディだからね。
 予想を覆すような展開もないしノリはあくまで軽く、シニアの恋愛ものなんて客も入らないから劇場未公開になったのだろうけれど、わたしはとっても楽しめた。ダイアン・キートンの歌が上手いのには驚いたし、最後の「いそしぎ」なんてほんとに聞かせてくれる歌だった。孫娘も超かわいいし。
 ただし、邦題の付け方が安易なのが困る。ヒット作に似たタイトルをつけるのはやめてほしいわ~。ややこしい。(Amazonプライムビデオ)
2014
AND SO IT GOES
アメリカ   94分
 劇場未公開
 
脚本:マーク・アンドラ
音楽:
マーク・シェイマン
出演:
マイケル・ダグラスダイアン・キートンスターリング・ジェリンズ、ロブ・ライナースコット・シェパード