軽妙なセリフの応酬が素晴らしく小気味いいなぁと感心。脚本がよいね、この作品は。シニア世代に夢と希望を与える楽しいロマンス。
マイケル・ダグラス演じるオーレンは不動産営業マンとしては抜群の腕かもしれないが、嫌みな男である。そろそろ引退を考えているのだが、最後に売ってしまおうと思っている大きな物件がなかなか売れない。それは実は彼の持ち家だったのだ。高級仕様の内装が自慢の邸宅は広く明るく、庭の芝生も美しい。一方、今彼が引っ越しまでの仮住まいとして住んでいるアパート(日本でいうところの「ハイツ」みたいな)は4戸1棟の賃貸。狭くて暗いのだが、日本の賃貸に比べたら段違いに広い。
その彼の元に疎遠だった息子がやってきて、「娘(つまりオーレンの孫)を預かってほしい」と頼み込む。初めて見る9歳の孫娘に戸惑うオーレンは隣家のリアに助けを求めた。ここから二人のロマンスまでは一直せ~ん。というわけにはいかないのがもちろんコメディだからね。
予想を覆すような展開もないしノリはあくまで軽く、シニアの恋愛ものなんて客も入らないから劇場未公開になったのだろうけれど、わたしはとっても楽しめた。ダイアン・キートンの歌が上手いのには驚いたし、最後の「いそしぎ」なんてほんとに聞かせてくれる歌だった。孫娘も超かわいいし。
ただし、邦題の付け方が安易なのが困る。ヒット作に似たタイトルをつけるのはやめてほしいわ~。ややこしい。(Amazonプライムビデオ)