吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード

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 というわけで、前作が面白かったので、ついつい二作目も続けてみてしまった。この続編のほうは劇場公開されている。主役3人組は相も変わらず濃いキャラを展開しているうえに、ゲストの役者も豪華。

 不死身の殺し屋ダリウス・キンケイドとその妻ソニアに振り回されて、すっかり精神的に参ってしまったマイケル・ブライスは、カウンセリングに通っている。しかし、心を癒すために訪れたイタリアで、もう二度と会いたくないと思っていたソニアが突然現れて(現れ方も相変わらずぶっ飛んでいる)、「夫を取り戻してほしい」と懇願、というか、命令するではないか。結局ダリウス奪還作戦に乗る羽目になったマイケルとソニアの大冒険が始まるのである! 

 というわけで、前作以上に荒唐無稽な設定で、次々と現れるヒットマンの数々をぶっちぎっていくマイケルとソニア。さらにはダリウスも不死身ぶりを発揮してものすごくかっこいい。今回の敵はギリシア人富豪のアリストテレスアントニオ・バンデラス)。そして、大物俳優がもう一人登場して、その設定に唖然。これはなかなかの楽しみでございますわよ。

 あとはまあ、荒唐無稽なカーチェイスと銃撃戦が繰り広げられるのだが、この映画の特徴はなんといっても人種混淆の面白さ。殺し屋ダリウス・キンケイドが黒人でその妻は白人、警護人マイケルもまたいっぷう変わった人種構成のもとに育っている。そして男も強いが女はもっと強いし、根性がありすぎる。現代的な設定をてんこ盛りしてみましたらこうなりました、というお話。楽しいからええっか。(Amazonプライムビデオ)

2020
HITMAN'S WIFE'S BODYGUARD
アメリカ  Color  116分

監督:パトリック・ヒューズ
製作:マット・オトゥールほか
脚本:トム・オコナーほか
撮影:テリー・ステイシー
音楽:アトリ・オーヴァーソン
出演:ライアン・レイノルズサミュエル・L・ジャクソンサルマ・ハエックアントニオ・バンデラスモーガン・フリーマン