吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

RRR

https://eiga.k-img.com/images/movie/96903/photo/314caca260c19f8e/640.jpg?1665994916

  年間300本以上の映画を劇場で見るという人に薦められた映画。「とにかく映画らしい映画。見てほしい」と絶賛されていたので、「バーフバリ」を見て感動した(と言うより呆れた)わたしとしては、見ないわけにはまいりません! 今度の作品はバーフバリと同じ製作陣が、近現代に素材をとってインド独立闘争の物語を描く。

 で、これほど見事な勧善懲悪ものを見せられたら、まるで鞍馬天狗月光仮面かはたまた水戸黄門か、という古いドラマばかりを思い出すような展開。しかもありえないアクションに次ぐアクションなので、3時間をただ呆れまくって見ておりました。

 植民地を支配する悪のイギリス軍に立ち向かうインド人青年たち。しかし一人は警官で一人は反帝独立運動の闘士なのだ。思いは同じなのに正体を隠して生きる主人公はつらい! しかしそれでも二人は固い友情のきずなを築いてしまった! ああ、任務と友情の板挟み~~!! 

 でまあ、とにかく歌って踊るんですよ、すごい踊りなのでてっきりビデオを早回ししているのか思ったけど、どうなんだろう。こんな映画を作ってしまったら、インド映画はこの次どうするのかと他人事ながら心配になる。もう一回見たい。

2022
Color  179分
監督:S・S・ラージャマウリ
製作:D・V・V・ダナイヤ
脚本:S・S・ラージャマウリ
撮影:K・K・センティル・クマール
音楽:M・M・キーラヴァーニ
出演:N・T・ラーマ・ラオ・Jr、ラーム・チャラン、アジャイ・デーヴガン、アーリヤー・バット