吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

マトリックス

 あー、年度末は忙しい! こんなに忙しいなら、もうやけくそで映画でも観よっと。といっても今日もまたDVDなのだ。
 実はそろそろ個人サイトを立ち上げようかと画策しています。あんまり同窓会サイトを私物化してもよくないし、自分のサイトを作ろうなあっと。でも才能あふれる皆さんと違って、わたしにはネタがない! (T_T)
 99年末のメガヒット作を今頃DVDで見た。今日は隣家友人宅の夫と娘も一緒に2家族で。じつはDVDを持って隣家へ押し掛けたのであった。隣家は天井にスピーカー2個、リア・スピーカー2個、フロントに3個、合計7個のスピーカーシステムを構築した驚異の立体音響装置つき大型テレビジョンを備えた家なのだ。音が天井から床下へ、前から頭の後ろへと飛び回る。迫力抜群。
 で、映画の感想文。うーーん、アクション映画も新世紀はこうなるのね。あまりにも華麗なアクションシーン! 暴力は芸術だ!
 子どもたちには、「よい子はまねしてはいけませんよ」と言ったが、この映画に関しては真似できないので、そんな杞憂も吹き飛ぶ(^^;)
 夢と現実の区別が付かないなんてよく経験することだけど、この映画は開巻しばらくは夢と現実の区別が観客にもわからないという仕組みになっている。機械に支配されて人間は単なる発電装置に成り下がり、機械が与える夢の中で1999年の「現実」を生き続ける。だが、そんなMatrixと呼ばれるシステムの虚構に気づいた人間たちが、機械の生み出すヴァーチャルな世界に戦いを挑む。
 しかし、救世主がなんでキアヌ演じるネオなのか、まったく納得できないし、何が救世主なんだか? だいいち、救世主の出現を待ち続ける反逆人間たちって空しいじゃない?Matrixの謎が解けてからは単なるアクション映画の道を突き進むだけの奥の浅いストーリーには不満。
 思想的にはまったく何がいいたいのか中途半端でメッセージ性も希薄な作品だけど、画像は実におもしろいし、遊び心満点、なによりも黒いアナクロ電話など美術が凝っていたので○。

Matrix
上映時間: 136分
製作国 : アメリカ合衆国
監督・脚本・製作総指揮
    : ラリー&アンディ・ウォシャウスキー

 出演 : キアヌ・リーブス
     キャリー・アン・モス
     ローレンス・フィッシュバーン