吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

バンド・ワゴン

落ちぶれた役者を見事カムバックさせるバックステージものシリーズ3連続アップ! の第2弾。午前十時の映画祭にて。 もっとフレッド・アステアのタップダンスが楽しめるのかと期待していたら、ほとんどタップがなかったので残念。その代わり何種類ものダンス…

アーティスト

落ちぶれた役者を見事カムバックさせるバックステージものシリーズ3連続アップ! という企画を思いつきました。全然シリーズじゃないんだけど、要するにこの手のストーリーは掃いて捨てるほどあるということですな。まずは今年のアカデミー賞作品賞受賞作か…

キャピタリズム〜マネーは踊る

2年前にDVDで観た映画の感想を今頃アップ。なにしろアップしておかないと、自分の見た映画のタイトルもストーリーも何もかも忘れてしまうからね。備忘録として書いておかないと、何度でも同じDVDをレンタルする羽目になる(~_~;)。当時のメモを元に感想を再現…

崖っぷちの男

MAN ON A LEDGE は警察用語らしい。飛び降り自殺しようとしている人のことを指すという。この映画で飛び降り自殺しようとしているのは元警官で今脱獄中、というそれこそ崖っぷちの男だ。舞台となったルーズベルトホテルはNYの三ツ星ホテルだって! そんなと…

スノー・ホワイト

2週間ほど前にM山学院大学のゲスト講義を2コマ受け持った後に映画館に立ち寄って観たもの。さすがに2コマ、それぞれ別の授業を全力投球で頑張ると疲れる(毎日講義されている大学の先生は偉いなぁ〜と感嘆)。その上、画面がよく揺れる映画だったので、途…

ラム・ダイアリー

タイトルどおり、ラム酒ばかり飲んだくれている新聞記者たちの物語。画面も常に酔っ払っているのでかなり疲れました。 舞台は1960年ごろのプエルトリコ。米国系新聞社の記者として雇われるためにニューヨークからやってきたフリー記者のポール・ケンプ、しか…

おおかみこどもの雨と雪

さすがは細田守監督。号泣の母物語。個人的には今年のベスト1かも。 シングルマザーへの応援歌であると同時に心情的シングルマザーの鬱屈した感情を発散させるカタルシス映画でもある。 人間の姿をした狼の末裔という青年に恋をした少女の名は「花」。花が生…

ファミリー・ツリー

人生には、何かを決断する「時期」がある。その時機を逸してしまえばもう取り返しがつかない。そんな臍をかむような思いを誰もが抱えて生きていく、それが生きるということなのかもしれない。思い通りにいく人生なんて人生じゃないんだ、きっと。 突然の事故…

フリー・ゾーン FREE ZONE 〜明日が見える場所〜

冒頭とラストに流れる歌が強く印象に残る。復讐と暴力の連鎖を寓話のように歌った歌。お伽噺に隠された大人の残酷な世界を歌うマザーグースのような。 巻頭、ナタリー・ポートマンの横顔が映る。彼女はしゃくりあげて泣き、そのバックに歌が流れる。後ろにあ…

グリーン・ゾーン

というわけで、<大量破壊兵器の嘘>つながりで、「フェア・ゲーム」に続いてこの作品を取り上げます。といっても2年前に観た映画なんだよねぇ、もう忘れてしまったわ。 あらすじは、イラクの大量破壊兵器を捜索に出向いた米兵が、作戦が間違いだったのでは…

フェア・ゲーム

同じ事件を扱った「グリーン・ゾーン」が全然面白くなかったのに比べれば、こちらのほうが随分スリリングで興味深い。 イラク戦争開戦時の口実は「大量破壊兵器の存在」だったが、それが嘘であることがばれたのは世界中が知っていること。この物語は、イラク…

ミッドナイト・イン・パリ

観客の教養が試される映画だ。1920年代のパリ、さらに遡る19世紀末のパリ、そこに登場する文化人たちをどれほど知っているか馴染みがあるかでこの映画を楽しめるかどうかが左右される。 婚前旅行のためにパリにやってきた、ハリウッドで若くして成功した脚本…

オレンジと太陽

ケン・ローチの息子ジム・ローチのデビュー作。デビュー作なんだからこの程度だと思うべきか。普通の映画だったが、誠実に作られている。緊迫感に欠けるけれど、不正を告発し闘う人に寄り添いたいという気持ちにあふれた作品だった。イギリス映画らしい落ち…

アメイジング・スパイダーマン(3D)

本作は前シリーズのときより丁寧な作り。雰囲気もぐっと落ち着いている。主人公ピーターがスパイダーマンになる過程を丁寧に描いてある点に好感が持てる。 しかし、あまり3Dの実感がない。わたしにとって「飛び出す映像」というのはアイマックスシアターだっ…

ネイビーシールズ

本物の海兵隊特殊部隊の隊員が出演している、というのが売りの映画。隊員も武器弾薬もすべて本物、というのが最大の売りだけあって、戦闘シーンの迫力はハンパじゃなかった。 役者じゃなくて素人に演技させているわけだから、役者に求めるような「同じ演技の…