ロシアのアニメ作家ユーリー・ノルシュテインの1960年代から70年代にかけての短編を集めて日本で修復したという「傑作選」。アニメの芸術性の高さに驚嘆した。特に二つ目の動く宗教画とも呼ぶべき「ケルジェネツの戦い」は、ひとつずつのシーンがそのまま額縁をつけて飾っておきたいようなハイレベル。
この傑作選は6つの作品から成る。1つ目はロシア革命。3つ目以降はロシア民話。1つ目のレーニンの演説とかなかなか血沸き肉躍るものがあった。絵がとにかく味わい深くて、基本的に絵本が動いている、という感じの画風だけれど(切り絵アニメだというが、切り絵と思えない滑らかさ)、レベルが高いので見とれてしまう。とはいえ、童話・民話をいくつも聴かされると飽きてくる。その点、82分と再生時間が短いので助かる。(Amazonプライムビデオ)
収録作品:
25日・最初の日
ケルジェネツの戦い
キツネとウサギ
アオサギとツル
霧の中のハリネズミ
話の話