吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

ユーリー・ノルシュテイン傑作選

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 ロシアのアニメ作家ユーリー・ノルシュテインの1960年代から70年代にかけての短編を集めて日本で修復したという「傑作選」。アニメの芸術性の高さに驚嘆した。特に二つ目の動く宗教画とも呼ぶべき「ケルジェネツの戦い」は、ひとつずつのシーンがそのまま額縁をつけて飾っておきたいようなハイレベル。

 この傑作選は6つの作品から成る。1つ目はロシア革命。3つ目以降はロシア民話。1つ目のレーニンの演説とかなかなか血沸き肉躍るものがあった。絵がとにかく味わい深くて、基本的に絵本が動いている、という感じの画風だけれど(切り絵アニメだというが、切り絵と思えない滑らかさ)、レベルが高いので見とれてしまう。とはいえ、童話・民話をいくつも聴かされると飽きてくる。その点、82分と再生時間が短いので助かる。(Amazonプライムビデオ)

収録作品:

25日・最初の日

ケルジェネツの戦い

キツネとウサギ

アオサギとツル

霧の中のハリネズミ

話の話