吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

ブログのタイトルを変更しました

 年度も替わりまして、わたしの4月4日の誕生日も過ぎました。長らく「吟遊旅人ピピのシネマな日々」というタイトルでブログを掲載していましたが、この度、「吟遊旅人のシネマな日々」にタイトルを変更しました。

 「ピピ」という名称は学生時代のニックネームでした(田村信さんのギャグマンガ「できんボーイ」の登場人物である”ぴぴ姫”からとられた)が、さすがにもう大学を卒業して40年近くになるので、ピピ姫からも卒業しようと思います。

 わたしは2000年からネットでものを書いています。もう長い期間となりました。いずれその歴史についても綴ってみたいと思います。

 今は新型コロナウィルスの流行により、先が見通せない状況となっています。このような事態を迎えて、わたしたちが当たり前のように過ごしてきた昨日までの世界が様変わりしたようにも見えます。しかし考えてみれば、世界は危うい均衡のもとに成り立っていたことが露呈しただけに過ぎないのではないでしょうか。

 グローバリズムが席巻する今の世の中で、病原菌も世界中を駆け巡ります。グローバリズムによってわたしたちの生活必需品の多くが海外生産に依存していることが、改めて実感されることとなりました。

 これがいいことなのか悪いことなのか、ただちには答えは出せません。かつて、「プロレタリア国際主義」というスローガンは国境を越える資本主義へのアンチテーゼとして存在していました。しかし今や、国際主義はウィルスもともに伝播するということになれば、わたしたちはローカリズムに収縮すべきときなのでしょうか。

 いずれにしても、排外主義と差別が蔓延する世の中は誰にとっても良い結果をもたらしません。わたし自身は、「支えあう社会」が理想だと思っています。それは「もたれあう」のとは違います。自立した市民が自分の頭でものを考え、自身で言葉を発することができる社会です。そして、みなが足りない部分を少しずつ補いあい、助け合う社会です。労働専門図書館の館長たるわたしは、そのための知的インフラに少しでも役に立てればと願ってやみません。