吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。

ジョーズ

f:id:ginyu:20190505083219p:plain

  午前十時の映画祭にて。

 公開から40年以上経って、ついに見た。この映画は1976年の正月映画として日本でも大ヒットしていたのであり、その当時、親友I子と二人で売店のアルバイトをした思い出がある。グッズが売れまくったのだが、結局映画そのものは見ないままに終わってしまった。その後、テレビで放送されたりもしたが、わたしは怖がりなのでずっと見ないまま何十年も経った。これが最後のチャンスかもしれないと思って一大決心して見に行ったのである。で、やっぱり、、、怖かった~~!!
 スリラーパニック映画だと思い込んでいたら、途中から海洋アクションになり、鮫との壮絶な戦いが描かれる。なるほどこの映画が大ヒットした理由がやっとわかった。鮫ハンターとなる三人の男たちのキャラが立っており、海が怖いくせに勇気を振り絞って大活躍する警察署長、鮫のことなら何でも知っている鮫学者、鮫ハンターを自称するプロレスラーみたいな船長、この三人が実によいアンサンブルを見せる。
 それに、前半でいろいろと伏線をはり、それが気持ちよく回収されていくさまなどはほんとうに上手いと感心させられる。当時二十代半ばのスピルバーグ監督、素晴らしい手腕だ。
 金儲け主義(とはいえ、島民の生活を忖度せざるを得ない)の市長が安全よりも商売を優先する姿勢は、あらゆる時代と国に共通の為政者の姿であり、東電の原発事故を思わず想起してしまった。
 社会問題の視点もきちんと入れているところもさすが。今更ながらだが、死ぬまでにとにかく映画館で見られたことが何よりの個人的慶賀。 
(1975)
JAWS
脚本:ピーター・ベンチリーカール・ゴットリーブ
撮影:ビル・バトラー
出演:ロイ・シャイダーロバート・ショウリチャード・ドレイファスロレイン・ゲイリー、カール・ゴットリーブ、マーレイ・ハミルトン