吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

エクスペンダブルズ2

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 傭兵軍団「エクスペンダブルズ」の次なる舞台はネパールである。いきなりネパールで銃撃戦、爆撃戦、炸裂の上にも炸裂。なんでそんなところに戦車の車列が現れるんだ? いやいや、考えたらあかん、考えたらあかん。なんでそんなところで急に別の傭兵があらわれるんだ、タイミングよく? いやいや考えたらあかん、考えたらあかん。なんでそんなところに…あかんあかん、考えたらあかん。

 というわけで、頭を使ってはいけない展開は相変わらず。しかし、第1作はほんまに何のひねりもなくそもそもストーリーもなかったような気がするのだが、今作はけっこうおもしろかった。ちゃんとひねりもあり、伏線があり、それなりに少しは頭を使った形跡が見て取れる。

 シュワちゃんもまたまた登場するし、ブルース・ウィリスも悪役CIA役で出てくるし、なかなか楽しい。しかし今やブルース・ウィリス認知症で表舞台には出てこられない状態というのが悲しい。

 して、今回はアルバニアに墜落した飛行機に積んであった金庫から「あるもの」を拾い出すのがエクスペンダブルズの役目。若く美しく頭のいい中国人女性が一人仲間に加わった。そして、イギリス人の若者も。おじさんばかりのエクスペンダブルズに女性と若者が加わるなんて、労働組合の青年婦人部かい! 

 この若者、てっきりクリス・ヘムズワースかと思っていたのだが、その弟のリアムだそうで。なかなか可愛い。

 この手の戦闘アクション、「うわ、火薬使い過ぎ!」と思わず叫びそうになる。こういうのは映画の中だけにしてほしい。現実にウクライナやガザで多くの人々が亡くなっている現在、映画よりも現実のほうがはるかに恐ろしい。戦闘アクションは暴力的な感情や行動を促進する悪い作品だろうか? そうかもしれないが、むしろ代理行為としての意味もあるのではないか。本物の殺人や戦闘の代わりに荒唐無稽なアクション映画を見て笑ってすかっとする。

 で、またまた続編ができているので、次は「3」である。あー、忙し。(Netflix)

2012
THE EXPENDABLES 2
アメリカ  Color  102分
監督:サイモン・ウェスト
製作:アヴィ・ラーナー
ケヴィン・キング=テンプルト
ダニー・ラーナー
レス・ウェルドン
脚本:リチャード・ウェンク、シルヴェスター・スタローン
撮影:シェリー・ジョンソン
音楽:ブライアン・タイラー
出演:シルヴェスター・スタローンジェイソン・ステイサムジェット・リードルフ・ラングレンチャック・ノリステリー・クルーズランディ・クートゥアリアム・ヘムズワースジャン=クロード・ヴァン・ダムスコット・アドキンス
ユー・ナン、ブルース・ウィリスアーノルド・シュワルツェネッガー