吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2007年のベスト10シネマ

 今年見た映画は247本、そのうち映画館で101本を見た。映画館でたくさん見られて満足した一年だったが、それだけお金がかかっているわけで、財布が苦しい一年でもあった。わたしは劇場用パンフレットも買うから、その費用もバカにならなくてこれまたピンチの一因となる。しかし、そこはそれ、いくつもの映画館の会員カードを持っているからそれなりに上手に使って安上がりを目指しているし、ほとんどレディス・デーとかレイトショーで見るようにしているから、1800円で見た映画は1本もない(自慢)。

 して、この247本のうち、まだレビューをアップできていないものが40本近くもあるので、それはまた来年ぼちぼちアップしていきたい。今年見た映画の中でベストを選ぶので、今年公開の映画ということではなく、古い映画も含まれています。

 まずは、今年いい意味で印象に残った映画は73本あるのだが、全部を書くと長くなるので、その中でも特によかったのは以下の通り。

ある結婚の風景
エルミタージュ幻想
サラバンド
善き人のためのソナタ
アズールとアスマール
あなたになら言える秘密のこと
アニー・ホール
いつも2人で
エディット・ピアフ 愛の讃歌
オリヲン座からの招待状
キサラギ
キングダム/見えざる敵
サン・ジャックへの道
パラダイス・ナウ
レッズ
愛の風景
俺たちフィギュアスケーター
河童のクゥと夏休み
亀は意外と速く泳ぐ
紙屋悦子の青春
太陽の雫
題名のない子守唄
丹下左膳餘話 百萬兩の壺
秒速5センチメートル
不都合な真実
僕のニューヨークライフ
僕の大事なコレクション
約束の旅路
ブラックブック
華麗なる恋の舞台で
ヘヴン
美しき運命の傷痕
バベル


 さて、この中からベスト10を選ぶとなるとまたまた迷います。上記全作品が素晴らしいものばかりなので(あ、一部にオバカ映画もありますが)、必見作だと言いたいのだけれど…。

 今年は年初のベルイマンに打ちのめされたので、もうあとはひたすらベルイマンの年だった。とはいえ、実は見た作品はそれほど多くない。なにしろ緊張度の高い作品ばかりだから、続けて見ることが苦痛になるぐらいの密度の濃さで、一つ見たら2ヶ月以上空けないとしんどい。むしろ、今年はもっともよく見た作品はウディ・アレンだったかもしれない。どの監督の作品を一番見たかは統計をとっていないのでわからないのだが、一度そういうのも調べてみたらおもしろいかもしれなし。

 では、無理矢理につけたような順位なんだけれど、いちおうベスト10を選んでみると…

 1位 サラバンド
 2位 ある結婚の風景
 3位 エルミタージュ幻想
 4位 善き人のためのソナタ
 5位 レッズ
 6位 愛の風景
 7位 パラダイス・ナウ
 8位 秒速5センチメートル
 9位 約束の旅路
 10位 紙屋悦子の青春

 上位5作品は不動だけれど、以下は順位をつけるのをためらう。選から漏れた作品も入れ替えても遜色ないものがいくつもある。今年見た映画のほとんどについてそれなりに満足しており、見て損したとか見なければよかったと思うような作品はほとんどない。映画を好きで見ているのだ、けなそうと思ってみているわけではないから、たいていの映画について、どんなにくだらないと思ってもそれなりにいいところを見つけては満足している。

 来年もまたたくさん映画を見たいです。そして映画好きのみなさんと映画を見る歓びを分かち合いたいと思います。ベスト10の読書編はお正月の間にアップする予定です。

 ではどちら様もよいお年をお迎えください。