赤い風船、毒々しいほど赤い風船と少年の物語。物語、というほどの物語はない短編だけれど、風船をつかもうと小さな手を精一杯点に向けて伸ばす少年の愛らしさがたまりません。「犬を連れた奥さん」ならぬ、風船を連れた少年。この風船が意志を持っているかのように自由自在に空をゆくのがとてもいい。台詞もほとんどないというのに、風船と少年だけでこれだけ豊かな世界が描けるというのは驚異です。
つづいて、「白い馬」はモノクロなのが残念。これがカラーならほんとに美しいだろうなぁ〜と残念に思いながら見ているうちに寝てしまったのでよくわかりません…とほほ。野生の荒馬が勇ましくもどう猛で、見ていてハラハラしました。いったいどうなったんだろう、結末は…(レンタルDVD)
赤い風船
LE BALLON ROUGE
35分、フランス、1956
監督・脚本: アルベール・ラモリス、撮影: エドモン・セシャン、音楽: モーリス・ルルー
出演: パスカル・ラモリス、シュザンヌ・クルーティエ
白い馬
CRIN BLANC: LE CHEVAL SAUVAGE
40分、フランス、1952
監督・脚本: アルベール・ラモリス、撮影: エドモン・セシャン、音楽: モーリス・ルルー
出演: アラン・エムリイ、パスカル・ラモリス