吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィンストン・チャーチル

メリル・ストリープのサッチャー首相もすごかったが、ゲイリー・オールドマンのチャーチルには戦慄を覚える。流石はアカデミー賞のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞しただけのことはある、驚くばかりの変貌ぶり。声もずいぶん落として低く響く声、老…

外泊

2007年6月30日に始まった、ホームエバー・ハイパーマーケットの労働争議を追ったドキュメンタリー。解雇通告を受けた500名の女性パート労働者がスーパーのレジを占拠し、泊まり込みをするという、「結婚して以来初めての外泊が労働争議」という女性たちの闘…

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

時は1967年。ベトナム戦争でアメリカの敗戦は必至と見られる報告書がロバート・マクナマラ国防長官に届けられた。しかし、彼はその事実を隠す。それから4年後、その文書の存在がニューヨーク・タイムズによってすっぱ抜かれた。これがのちにペンタゴンペーパ…

15時17分、パリ行き

これは事件が起きてからさほど時間がたっていないため、ほとんど何の説明もなくても観客がすぐに「ああ、あれね」とわかるというところが得している作品だ。 2015年にヨーロッパで起きた実際のテロ事件をそのまま再現する映画であり、ほんとうに「そのまま」…

グレイテスト・ショーマン

巻頭からの派手なショーは、「ラ・ラ・ランド」と同じ作風(作詞・作曲は同じでも監督は違うのにね)。まあ、ここは定番のつかみの部分でしょう。 時代はぐっと遡って1800年代。実在したアメリカのショービジネス界の草分けと言われているP・T・バーナムの…

苦い銭

BGMなし、ナレーションなし、ほとんどテロップなしの3時間近いドキュメンタリー。 出稼ぎ労働者が住民の8割を占めるという浙江省湖州にやってくる、雲南省出身の若者たちの働く姿を淡々と映し出した映像がつながっていく。この町の個人経営の縫製工場は18,0…