吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

パディントン2

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 前作よりかなりグレードアップした大アドベンチャーものに。アクションシーンも楽しく見どころたっぷり。随所に爆笑シーンが練り込まれ、脚本も凝っていて随分楽しめた。伏線がいちいち回収されていくのにはおお笑い。
 「リ・ライフ」で落ち目の脚本家を演じたヒュー・グラントが今度は落ち目の役者を演じる。この人、最近こんな役ばっかり。しかも似合っているからもう笑うしかない。
 前作に続いてロンドンの観光名所めぐり映画にもなっていて、さらに一層名所の中までカメラが入るから、みどころたっぷり。今回はパディントンを拾って育ててくれたおばさん熊の100歳の誕生日祝いに飛び出す絵本を買おうと思いついたパディントンが、一生懸命アルバイトをする話。ところがその高価な古本には財宝の隠し場所が暗号化されていて、それを知った悪い俳優に盗まれてしまう。しかもパディントンが犯人に間違えられて刑務所行になってしまう。
 という、パディントン危機一髪!! しかし、いつでも正直で親切、礼儀正しいパディントンはどんなにへまをしても、持ち前の明るさと一途さで回りの人間をどんどん味方につけていく魅力がある。今回は大好物のマーマレードを思い切り食べることもできるシチュエーションに恵まれるしね。
 波乱万丈の大スペクタクルは列車でのアクションまで登場し、熱気球に乗ったりとエスカレート。個人的にはヒュー・ボネヴィルのヨガが大うけ。思わず爆笑しました。
 で、最後はほろりと涙でうるうるする場面まで用意されていて、ほんとにいい映画でした。
 日本語吹き替え版しか上映してなかったからしょうがないなぁと思っていたけど、劇場内では可愛らしい笑い声が響いて、これがまた何とも言えずほほえましくて好かった。わたしもはやく孫を映画館に連れて行きたい~!

PADDINGTON 2
104分、イギリス、2017
監督・脚本:ポール・キング、製作:デヴィッド・ハイマン、原作:マイケル・ボンド、脚本:サイモン・ファーナビー、音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンスブレンダン・グリーソン、ジュリー・ウォルターズ、ヒュー・グラント
声の出演:ベン・ウィショー