2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧
マスコミ試写にて7月に鑑賞。 滝田監督は「おくりびと」のときとは違ってスピーディでユーモアに溢れた演出を見せる。その分、期待した落ち着きがない。「おくりびと」に感動した人にとっては期待外れではなかろうか。江戸時代の所作にしては不自然さが目立…
この映画はビジュアル世界が素晴らしい。それだけでも満悦できる。人類の起源の謎に迫る、という触れ込みの予告を何度も見せられたが、要するに「エイリアン」の前日譚。よって、「エイリアン」を見ていないとまったく話にならない。世界観も登場人物の造形…
不思議に引き込まれていく、独特の暗さをもった作品。第一次世界大戦勃発直前のドイツの片田舎に起きる暴力の連鎖。モノクロの画面が陰鬱に展開する。 うちのY太郎(21歳)が「ハネケの作品では一番いい」と評価していたように、実際、これまでのハネケの作…
主人公のダメダメ人間ぶりは原作よりは少しマシかもしれないが、いずれにしてもおよそ側にいてほしくない類のそれである。 原作は主人公の性格の悪さに辟易しつつもその明治文学みたいな文体に惹かれて読み進められるが、映画ではそのままなら露悪的なだけで…