もー、あほらしいぐらいのアクションアクションアクション、最期はお約束のハッピーエンド。良くも悪くもディズニー映画です。
ガセネタをもとに「大量破壊兵器」を探しにいって、見つからない! 戦争の理由がそれなのに、見つからないってどうよ! という、現代アメリカ合衆国もペルシャ帝国の時代のペルシャも同じ過ちを犯すのであります。(「グリーンゾーン」がフラッシュバックしてくる…)
主人公のペルシャの王子が実は王家の人間ではないというところがミソ。王子ダスタンはもともと貧しい孤児で、少年のころにその肉体的能力と勇気を王に認められて養子になったのである。して、ダスタンは成長して、立派な王子になり、隣国が裏切ったと聞いて城壁の中に攻め入るのだが、裏切りの証拠は見つからず、美しいタミーナ王女をとらえてはみたものの…。
えっとお、ストーリーはあんまりよく覚えていません。てか、ほとんど関係ないしっ。すべてご都合主義で動くストーリーだし、時間を元に戻せる不思議な砂が入った短剣というのもロマンティックでいいけれど、このタイムパラドクスをどう処理するかにはまったく気が回っていない脚本。でもそのかわり、アクションシーンはとっても頑張っております。ジェイク・ギレンホールは一生懸命練習したそうで、おかげで壁を伝い歩きする術を体得したとかで、その技を何度も映画の中で見せてくれる。先日DVDで見た、ムエタイ映画「チョコレートファイターズ」にも似た肉弾戦のアクションシーンが続くのだが、さすがはハリウッド映画はお金のかけ方が違うので、CGを思い切り使って派手なこと派手なこと! でもまあ、アクションシーンについていえば、どこかで見たことのある場面ばかり。インディ・ジョーンズとか。
後半、とにかく眠くてたまらず、なんとか寝ないようにと頑張るのが精一杯。ま、なんというか、ブラッカイマーの映画ですから、こんなもんでしょう。これが好きな人にはたまらなくいいと思いますので、ぜひ映画館でご覧になることをお奨めします。というか、これ映画館で見ないと全然面白くないでしょ? 疲れているときにリフレッシュ剤としてはいいのでは。映画というのは本来、そういう目的のために見るものであって、人生を学ぶとか歴史や哲学について考えるなどともったいぶるのはよくないのかもね。いや、これはいつも息子達にわたしが言われていることで…ポリポリ。「映画は娯楽やろ! 楽しくなかったらなんのために見るねん!」said my son.
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PRINCE OF PERSIA: THE SANDS OF TIME
117分、アメリカ、2010
監督: マイク・ニューウェル、製作: ジェリー・ブラッカイマー、原作: ジョーダン・メクナー、脚本: ボアズ・イェーキン、ダグ・ミロ、カルロ・バーナード、音楽: ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演: ジェイク・ギレンホール、ジェマ・アータートン、ベン・キングズレー、アルフレッド・モリナ、
スティーヴ・トゥーサント