ファン悶絶のケビン・コスナーここにあり。愛娘を抱き上げるシーンといい、ダンスのシーンといい、「ボディガード」そのまんま。ケビンファンのための映画、ケビンを見るための映画、それだけのために存在する映画。あと10回は観たい。
「ボディガード」は何回観たかな、たぶん5回は観た。ストーリーはどうでもよくて、ひたすらケビン・コスナーがかっこいいのと、ホイットニー・ヒューストンの歌がよかった。あの映画でほれたケビン・コスナーが本作で戻ってきてくれた。今度のテーマは「スパイのワーク・ライフ・バランス」。出世作「ボディガード」でひたすら寡黙に女を守る役だったのが、今度は女たちに翻弄される役。20年以上が経って時代も変わったのです。
宴会後に酔っ払って観たからなのか、ストーリーがよくわからなかったけれど、普通だったら爆睡するかもしれないような映画なのに一瞬も眠らず集中できた。それもこれも全部ケビンのせい(はあーとマーク)。パリを舞台に活躍する、余命三ヶ月のCIAの辣腕エージェントって、それだけでもカッコよさそうな設定。敵は大物テロリストということだったと思うけど、観ているうちに「あれ、あれ誰だっけ、なんでこの男が敵なんだったけ」とわからなくなってきたが、そんなことはどうでもいい。敵の設定も謎の美女もよくわからないけど、わからなくても全然ストレスにならない。もーそんなものはどうでもいい。ケビンがかっこよければそれでいい。
余命三ヶ月というけど、謎の試薬を注射するとほうれん草を食べたポパイみたいになるんだな、これが。このいかにも怪しい注射もお笑いだが、事情が込み入ってるときに限って娘からかかってくる携帯の着メロとか、笑いのシーンをふんだんに入れてあって飽きない。
仕事人間のゆえに妻子に捨てられたCIAのスパイ、自分の仕事を家族にも告白していないから理解もされない。5年ぶりにパリに戻り、妻子に会いたいと許しを請うが、冷たくあしらわれてしまうかわいそうなケビン。それでもなんとか娘とよりを戻したい一身で娘のわがままにもつきあうのだ。この娘が16歳、ちょっとイモっぽくて可愛いです。ああ、仕事人間ってかわいそう。やっぱりワーク・ライフ・バランスが大事なんです。
「ボディガード」のビデオが販売されたときのキャッチコピーが突然頭に響いた。「これでケビンはわたしのもの」。
続編希望。
3 DAYS TO KILL
117分、アメリカ、2014
監督: マックG、製作総指揮: タッカー・トゥーリー、脚本: アディ・ハサック、リュック・ベッソン、音楽: ギョーム・ルーセル
出演: ケヴィン・コスナー、アンバー・ハード、ヘイリー・スタインフェルド、コニー・ニールセン、リヒャルト・サメル、トーマス・レマルキス、マルク・アンドレオーニ、ブルーノ・リッチ