荒唐無稽なホームズ。登場人物の名前と基本設定だけをコナン・ドイル卿から借りてきたけど、後はまるでまったく別物のホームズとワトソンの大冒険。巻頭からいきなりのアクションシーン、後は怒濤のごとくに目まぐるしく展開する山場見せ場の連続に、終いには目がついて行けなくなって、後半はぼーっっとしてしまった。もうちょっとで爆睡するところであった。危ない危ない。
でも、わたしのジュード・ロウは歳を取ってどんどんいい男になるし、大満足の上にも満足。美しいジュード・ロウを見ているだけでうっとり幸せ……。そのうえ、19世紀ロンドンの風景や、ホームズの部屋の込み入った美術の手のかかりぶりといい、小道具好き歴史物好きのわたしにはこれ以上ない素晴らしい作品。映り込んでいる情報量が多すぎて全部吟味できなかったのが残念である。こういう映画はDVDが出たらゆっくりコマ送りして隅々までセットを楽しみたい。
この映画に登場するホームズとワトソンの関係については、映画内では一切説明がない。観客はこの二人が何者であるかを知っていて当然なのである。しかも、ここに登場するさまざまなエピソードが原作にあったかどうか、そのトリビアな部分のお楽しみももちろん原作ファンのために用意してある。40年ぶりに原作を読み直してみようかなぁ…。
あ、そうそう、映画の続編は既に作られているそうです。
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SHERLOCK HOLMES
129分,アメリカ、2009年
監督: ガイ・リッチー、製作: スーザン・ダウニーほか、脚本: マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ペッカム、サイモン・キンバーグ、音楽: ハンス・ジマー
出演: ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング、ケリー・ライリー、エディ・マーサン