吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

サイド・エフェクト

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 俳優が豪華。新薬開発をめぐる社会派サスペンスかと思ったのだが、そうではなくて愛欲をめぐる犯罪ものでありました。原題はズバリ「副作用」。鬱病の新薬を投薬された女性が、その副作用によって夢遊病状態となり、眠ったまま殺人を犯してしまう。処方した医師が責任を問われることとなり…。

 

 若くてチャーミングな妻エミリーは裕福で幸福な新婚生活を送っていたが、ある日突然夫がインサイダー取引の咎で逮捕されてしまう。それから4年。ようやく夫は刑務所から出所してきた。これから二人で生活をやり直すのだ。しかし、夫の逮捕をきっかけに発症したエミリーの鬱病は治らない。主治医となったバンクス博士(ジュード・ロウ)が新薬を投与したのだが、夢遊病の副作用が出るようになる。やがて大きな悲劇が起き、エミリーは殺人犯として逮捕されるが、心神喪失を理由に罪を問われない。責任は医師のバンクスにあるのか? 過去に起きたセクハラ事件なども暴かれ、バンクスは窮地に陥り、エミリーの以前の主治医ヴィクトリア・シーバート博士(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ。だんだん普通のおばさん化が激しくなっている)に相談するのだが…。

 チャニング・テイタムジュード・ロウが出るとなったら、絶対に見なきゃ! と思ったけど、チャニングは特別出演だったのかな、もったいない。でもちょっとしか出てこないのにセクシャルな場面は彼のみ。ジュード・ロウはひたすらお堅い医者の役。ていうのも映画界のセクシー俳優の世代交代なんだろうか。エミリー役のルーニー・マーラが可愛い。「ドラゴン・タトゥーの女」のヒロインだったんだ! 気づかなかった。

 真相がわかってしまうと、動機に無理があるんじゃないかとかいろいろ思うことがある。それにしても薬漬けのえげつなさだけはしっかり印象に残っただけでも、アメリカ人の薬漬けと精神科医依存ぶりへの批判としての意味はあったと思える。抑鬱剤がよく効くというのは理解できるし、病気はきちんと薬を服用することで治すこともできるから否定するつもりはないが、新薬の実験のような服用のさせ方には恐ろしさを感じる。

 スティーヴン・ソダーバーグらしいおしゃれで凝った映像が見られなかったのは残念。これが監督最後の作品?だそうな。これで最後はもったいないから、傑作をひとつ作ってほしいなぁ。(レンタルDVD)

SIDE EFFECTS

106分、2013、アメリカ

監督: スティーヴン・ソダーバーグ、製作: ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラほか、脚本: スコット・Z・バーンズ、音楽: トーマス・ニューマン

出演: ジュード・ロウルーニー・マーラキャサリン・ゼタ=ジョーンズチャニング・テイタム