
物語がいったいどこへ転がるのか全然予想ができない、次にどんなシーンを繋ぐのか、観客の予想を許さない革新的映画。これを見た当時の人はびっくりしただろうなぁ。
時代は1912年、アール・ヌーヴォーの服装もおしゃれなジャンヌ・モローが魅力的だ。わたしは老けてからのジャンヌ・モローしか知らないから、この映画での彼女がとても新鮮に見える。
奔放なジャンヌの雰囲気が、嘘みたいな三角(いや、四角五角)関係の奔放な愛も「まあ、ひょっとしたらこういうのもありかもしれない」と思わせる。とにかくカメラが自在。若さ溢れる演出を堪能したけれど、雰囲気を楽しめてもストーリーそのものには全然入っていけない。国境を越える友情と愛は第一次世界大戦を挿んでも続く。戦争すらがまるで恋愛を盛り上げるための道具にすぎないかのようだ。
束縛を嫌う自由な愛に生きる女、といっても所詮は自分だけの自由を追求しているのだ。カトリーヌは自分が束縛されることは厭うが他者は束縛したがる、我が儘な女だ。そんなカトリーヌを愛する夫ジュールも妙だが、三角関係をすんなり受け入れるジムも変。しかしこのお話は、「こんな変なことってあり?」などと言い出したらもうどうしようもないことで、案外昔のほうが「自由恋愛」などというものが流行の最先端をいっていたんだろう、その時代のもっとも進んだカップルのお話だとして受け入れて驚いてため息をつくべきものかも。
場面ごとの跳躍ぶりは面白かったけれど、映画全体としては惹かれるものがない。わたしの感性が古びてきたせいだろうか?(レンタルDVD)
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JULES ET JIM
フランス、1961年、上映時間 107分
監督: フランソワ・トリュフォー、原作: アンリ=ピエール・ロシェ、脚本: フランソワ・トリュフォー、ジャン・グリュオー、音楽: ジョルジュ・ドルリュー
出演: ジャンヌ・モロー、オスカー・ウェルナー、アンリ・セール、マリー・デュボワ、サビーヌ・オードパン