吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2030年ごろかも。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

笑いながら読書中

 今、二冊の本を同時に読んでいて、どちらもおもしろ可笑しいもんだから、ゲラゲラ笑ったりクスクスにやりと笑って楽しんでいる。

 一冊は文庫本。『文章教室』という名の小説だ。これは葉っぱ64さんお奨めの小説で、興味をそそられて読み始めたところ、やはり可笑しい。初出は1983~4年、雑誌『海燕』。

 今、各種新人賞への応募作は「男はリストラ、女は不倫の話ばかり書いてくる」と、某文芸誌に書いてあったが、この小説の時代から既にそうだったのだ。主人公の40代前半の女性は文章教室に通い始めて、自分の体験をもとに不倫小説を書くのである。

 この小説じたいがメタ小説になっていて、いろんな本からの引用に彩られている。また、ベタな表現はすべて主人公の書いた下手な小説というか手記というか日記からの引用ということになっていて、なかなか憎い作りだ。

 読了したらまたコメントを追記する予定。

<書誌情報>

文章教室 (河出文庫) / 金井美恵子著 河出書房新社 1999年


 そしてもう一冊が、今売れに売れているらしい、『反社会学講座』。図書館で借りたのだが、わたしの前にも後ろにも予約者がいっぱい。6月23日に初版1刷が出て、8月30日に4刷だ。まだまだ増刷しているんじゃないかなぁ。

 これは文体がユーモラスで辛口でとても面白い。トンデモ本の一種かと思えば、意外ときちんと統計などの資料に当たっているので、真面目本なんだろう。でも、社会学者は統計を自分の好きなように恣意的に作りかえたり我田引水の引用をすると批判しながら、本人もやっているところがまた可笑しい。

 中学生ぐらいにも十分楽しめる本なので、次は息子に読ませる予定。これも読み終わったらコメントを追加する。

<書誌情報>

反社会学講座 / パオロ・マッツァリーノ著 イースト・プレス 2004年