吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2030年ごろかも。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

寝ながら学べる構造主義 (文春新書)

ほんとうに寝ながら学べるのかどうか試してみたけど、それはさすがに無理なようだ。しかし、充分、通勤電車の中で立ち読みに堪える本だ。

 ここまでコンパクトにまとめてもらえると、すっかりわかった気になるから不思議。「おもしろい!」と思いながらすいすい読んでいくと、知らないうちに読了しているから、かえって要注意。わかった気になって実は何にも頭に残っていなかったりする。

 確かに入門書としての「とっかかり」は与えてくれる。問題はその先。原典にきちんとあたって四苦八苦せねば自分の血となり肉とはならないようだ。

 この本を読んで事足れりとする読者は成長しない。そういうことを言外に滲ませているのではないか、内田樹氏は。だとしたら、おちおち寝てはいられまい。

 初学者には手ごろな本。お奨め。しっかり起きて読もう。(bk1書評投稿)

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寝ながら学べる構造主義 (文春新書)
内田 樹著 : 文芸春秋 : 2002.6