どこまでが史実でどこからが創作なのかよくわからない、マリリン・モンローの伝記映画。ジョイス・キャロル・オーツの小説「ブロンド マリリン・モンローの生涯」が原作になっている。
この映画では、マリリンは常に父親を追い求め、彼女の孤独も不安もすべては父親不在が原因であったかのように描かれている。究極のファザコン映画といってよいかと。
そして、この作品がNetflixで配信されているという点がもったいない。テレビで見るには凝りすぎている画面構成や美しい音楽など、なかなかのもの。しかしその結果、わかりやすさとは無縁の作品になったともいえる。幻想的な場面が多くて、映画ファンには受けそうな造作である。
一人の孤独な女性の魂の彷徨を描いた作品と言えるが、結局のところ彼女の苦悩は何だったのかが伝わっているかどうかは疑問。有名になりたいとか売れたいという思いはわたしには理解できないのだが、そういう気持ちになるほど貧困と不遇の中で暮らしていた彼女の境遇は哀れをそそる。(Netflix)
2022
BLONDE
アメリカ Color 167分
監督:アンドリュー・ドミニク
原作:ジョイス・キャロル・オーツ
脚本:アンドリュー・ドミニク
撮影:チェイズ・アーヴィン
音楽:ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス
出演:アナ・デ・アルマス、エイドリアン・ブロディ、ボビー・カナヴェイル、ゼイヴィア・サミュエル、ジュリアンヌ・ニコルソン
