なんで今更またこの映画を配信で見たのかよくわからないが、寝る前にベッドの中でiPadで小刻みに何日もかけてとうとう見終わった。初見のときは劇場で見たのだが、あまりにも残虐な殺し合いのシーンが延々と続くのでウンザリして気分が悪くなり、見る気が途中で失せてしまったのだった。今回は小さな画面でみたおかげか、さほど気分が悪くはならなかったが、やはりなんであれだけ延々と殺戮の場面を見せるのか、その意図が理解できなかった。
そして今回目に付いたのは、イギリス階級社会への批判である。その一方でアメリカ人のIT富豪を下品なヤンキー黒人として描くという意地悪さも目につく。これが大ヒットしてしまうってどう考えたらいいのだろう。
貧しいシングルマザーに育てられた下層階級の若者が立派なスパイエージェントに育って高級スーツに身を包むという展開は「マイフェアレディ」と同じ。映画の中でもマイフェアレディへの言及があったように、貧しく教育を受けていない若者を鍛え上げていくというパターンはある種の価値観の押しつけ、パターナリズムに違いない。しかし教育というのはすべからくそのような面を持っている。そのことをこの映画から強く感じた。(Amazonプライムビデオ)
2014
KINGSMAN: THE SECRET SERVICE
イギリス Color 129分
監督:マシュー・ヴォーン
製作:マシュー・ヴォーンほか
原作:マーク・ミラー 『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』
脚本:ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン
撮影:ジョージ・リッチモンド
音楽:ヘンリー・ジャックマン、マシュー・マージェソン
出演:コリン・ファース、マイケル・ケイン、タロン・エガートン、マーク・ストロング、ソフィア・ブテラ、サミュエル・L・ジャクソン
