吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

ザ・テキサス・レンジャーズ

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 「俺たちに明日はない」のボニー&クライドを追う警官側の事情を描いた物語。主演のケビン・コスナーは歳をとってもやっぱり男前! かっこいいです。

 で、「ワイアット・アープでも探す気?」というキャシー・ベイツ知事の台詞に思わず苦笑。これはケビン・コスナー製作・主演で大コケした映画のタイトルやんかぁ。

 それはともかく、本作のケヴィン・コスナーは引退した警官だったのが、知事に請われてテキサス・レンジャーとして復帰するのである。1930年代のこの時代に知事が女性だったとは驚いた。そして、ケヴィン・コスナーと組むのがウディ・ハレルソン。本作はこの二人組がボニーとクライドを追って車で旅するバディもののロード・ムービーである。ゆったりと話が進む割には退屈しないのは、追われるボニーたちの顔が一切画面に映らないことによって謎や緊張感が高まるという演出が効いているからだろう。それに、話がだれかけたところでボニーたちが派手に警官殺しをしでかすので、流血の惨事によって目が覚めてしまう。

 もちろん最後は「俺たちに明日はない」二人組はハチの巣にされて死ぬのだが、結末がわかっていてもなかなか手に汗握るスリルがある。

 この映画でもっとも印象に残るのはウディ・ハレルソンの言葉だ。「13人も殺した連中だからといって、銃撃で殺してもいいとは思えない。俺はそんな風に平気で殺せない」とケヴン・コスナーに吐き捨てる場面で、「罪と罰」について考えさせられた。銀行強盗を何件も敢行し、警官を無慈悲に殺したというのにマスコミや市民からヒーロー扱いされていたボニー&クライドという人物についても、なぜ彼らが持ち上げられたのか、その時代背景を深く考えてみたい。意外と現代と通じるものがあるのでは。(Netflixオリジナル配信)

2019
THE HIGHWAYMEN
アメリカ  132分
監督:ジョン・リー・ハンコック
製作:ケイシー・シルヴァー
脚本:ジョン・フスコ
撮影:ジョン・シュワルツマン
音楽:トーマス・ニューマン
出演:ケヴィン・コスナーウディ・ハレルソンジョン・キャロル・リンチトーマス・マンキャシー・ベイツ