吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。

ANNA/アナ

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 もうなんにも考えたくない!

 難しい話はいや!

 面倒くさいことも嫌! 

 細かいことはどうでもいい!

そういう人にはぴったりの愉快痛快スパイアクション。いや~~、面白かった!

  つじつまの合わないツッコミどころ満載のストーリーと、やりたい放題殺したい放題のヒロインの絶対死なない強力ぶりに、口を開けたまま笑っていればいい映画、ということですな。

 まず巻頭から快調に飛ばしていくのが痛快。1990年という、ソ連が崩壊する直前を時代設定にしたのも秀逸で、KGBのスパイに育て上げられた若い女性が獅子奮迅と言えばいいのか快刀乱麻を断つと言えばいいのか、とにかくややこしい事態をすべてほぼ独力で、目にもとまらぬ超人的殺人力によって切り抜けていく、というテレビゲームみたいなお話。

 毎度おなじみリュック・ベッソン節全開! 女殺し屋が並み居る男殺し屋たちを全壊! この映画を見ればすかっとして病気も全快! 

 主役のサッシャ・ルスはロシア出身のモデルで、その身体能力の高さと長い手足が特徴の美しいアクションシーンを存分に見せてくれる。米ソのスパイ合戦とか女殺し屋とか「いつの話やねん」というぐらい使い古されたネタなのに、とにかく面白いからアクション映画ファンは見るべし。脇に大物俳優を配して万全なり。

 細部に注目。KGBの建物内が映ると、銃撃戦の場面はアーカイブズ(書類保管庫)。このデザインがなかなかよい。円形の書架にずらりと収まるファイルは壮観だ。らせん状の廊下での銃撃戦と言えば、グッゲンハイム美術館で銃撃戦を撮影した(セットです、セット)トム・ティクヴァの「ザ・バンク」が有名。思わずあれを思い出したわ。 

2019
ANNA
フランス / アメリカ Color 119分
監督:リュック・ベッソン
製作:マーク・シュミューガー、リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
音楽:エリック・セラ
出演:サッシャ・ルス、ルーク・エヴァンスキリアン・マーフィヘレン・ミレン、アレクサンドル・ペトロフ