というお話。ちょっとファンタジー色も混じっている。久しぶりに会った同級生のヤマモトが実は本当の同級生でなかったことが発覚し、それどころか彼の実在すら疑われるようになるというサスペンスっぽい展開もある。
そんなことはともかく、一番気になるところは、主人公がどんなに疲れ果てても同僚に助けを乞うこともなく、パワハラ上司の支配下にあるだけ、というところ。労働組合を作って闘うという発想がそもそもないのだ。組合が無理でも、会社のハラスメント相談窓口に駆けこむべき案件なのだが、もちろんブラック企業だからそういうのもないのだろうなぁ。
なので主人公の最終判断は「ちょっと今から仕事やめてくる」しかない。逃避行以外に救いがないという事実は救いがない。
これはもちろん労働映画のひとつ。こういう労働はつらい。 (Amazonプライムビデオ)