吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

イップ・マン 葉問

f:id:ginyu:20180416154317p:plain

 前作では敵は日本だったが、今度は英国である。どちらも中国を支配下に置いた国だからね、反日・反英映画で中国人は溜飲を下げるのである。
 もうこうなると史実とはまったく関係のない作り話であることが見え見えのお話になっている。翻って前作の日本軍人との対決もきっと作り話なんだろうなぁと思われる。今回の英国人はボクサーだ。ボクシング対詠春拳の闘いがクライマックスとなる。しかし続けざまに武術場面ばかり見せられるとさすがに飽きるのだ。途中寝てしまったが、ストーリーが雑なので多少寝ても問題ない。
 相変わらずイップ・マンは人格者なので、香港でも弟子ができて慕われる。ライバルの古株武術家にも一目置かれるし、佛山時代の悪役も改心してイップ・マンの味方なのである。とにかく都合のいい展開なのでお話は否が応でも盛り上がる。実に気持ちのいい映画だ。すっきりさわやか、イップ・マンかっこいい! 相手の突きや蹴りを見事に抑え、すんでのところで蹴りを止める。すごい技ですよ、これ。(U-NEXT)

葉問2
109分、香港、2010
監督:ウィルソン・イップ、アクション監督:サモ・ハン・キンポー、製作:レイモンド・ウォン、脚本:エドモンド・ウォン、音楽:川井憲次
出演:ドニー・イェンサモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン、リン・ホン