吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

女神は二度微笑む

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ヒロインが美しすぎる。ほとんど彼女の顔ばかり見て、それで満足するような映画だった。

 物語は、ロンドンからはるばる行方不明の夫を探してコルカタカルカッタ! 教科書で習った地名が今は違う発音になっているのが感慨深い)にやってきた身重の美女が主人公。どこを訪ねても夫の痕跡すら明らかにならない不思議な事態に、すっかり意気消沈する彼女を助けるのは地元の若き警官。夫はどこへ行ったのか? 

 踊らないインド映画もあるということを知った貴重な一作。さらにこれは確かに先の見えないミステリーである。美しい人妻に魅せられてしまう若い警官の純情もかわいらしく、行方不明の夫とテロ事件がつながっているというところがわかってからの俄然面白くなる展開とか、謎解きものとして最後の最後まで観客を引っ張る。

 

<以下、ネタバレ>

 

 

 


 登場した瞬間から「あの妊婦は怪しい」と思った。そもそもあんな大きなおなかで飛行機に乗せてもらえるのか? わたしは妊娠中に飛行機に乗った時に、なにか書類を書かされたような覚えがある。あんな臨月に近いようなおなかで普通に飛行機には乗れない。さらに、あの大きなおなかでなんであんなふうに普通に歩けるのか? それもおかしい。

 で、最後の場面を見てもなんだか吹っ切れないものを感じた。どうもよく設定がわからない。つじつまがあっているのか? でもそんなことはどうでもよくなるぐらいヒロインが美しい。映画ってやっぱり美男美女のもんだとつくづく思った一作。最後は切ないけどね。(レンタルDVD)

KAHAANI
123分、インド、2012 
監督・脚本: スジョイ・ゴーシュ、音楽: ヴィシャール=シェーカル
出演: ヴィディヤ・バラン、パランブラタ・チャテルジー、ナワーズッディーン・シッディーキー