吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

バレンタインデー

 DVDリリース間近のお奨め作、第3弾はこれ。前2作に比べると完成度は低い。


 「ラブ・アクチュアリ」にも似た、というか、ほぼパクリ、という感の強いラブコメ群像劇。登場人物が多すぎるので、整理が大変。ゴチャゴチャしていてどうやってもうまくまとまらない話も無理矢理つっこんである気がしないでもないが、15人も登場人物がいればその中の何人かには感情移入ができて、ついついほろりときてしまう。

 
 音楽は良し。サントラがほしくなる。音楽の使い方まで「ラブ・アクチュアリ」に似ている、というのは失笑ものかもしれないが、あけすけに真似をするというのも可愛いではないか。


 予想通りになるカップルもあれば、予想外の展開になるケースもあり、話が多い分だけ出来不出来の差がはっきりしている。印象に残ったのは、

  • 軍人ジュリア・ロバーツと、飛行機の中で彼女の隣席に座ったスマートな紳士。これはよくできている話だった。思わずほろりときたし、びっくり!
  • シャーリー・マクレーンの話はいまいちだったけど、彼女の若い頃の出演作が上映されて、現在の本人とかぶる演出はなかなか憎い。
  • かの国のバレンタインデー事情がわかって興味深かった。バレンタインデーのディナーって、レストランが混んで大変なのね。このシーンもケッサク。

 ま、こういう映画は、恋人とペアシートに座って見るものですな。若い恋人たちよ、二人で見ましょう。

VALENTINE'S DAY
125分、アメリカ、2010
監督: ゲイリー・マーシャル、製作: マイク・カーツ、ウェイン・ライス、脚本: キャサリン・ファゲイト、音楽: ジョン・デブニー
出演: ジェシカ・アルバキャシー・ベイツジェシカ・ビールブラッドリー・クーパー、エリック・デイン、パトリック・デンプシーヘクター・エリゾンドジェイミー・フォックスジェニファー・ガーナートファー・グレイスアン・ハサウェイアシュトン・カッチャークイーン・ラティファテイラー・ロートナー、ジョージ・ロペス、シャーリー・マクレーンエマ・ロバーツジュリア・ロバーツテイラー・スウィフト フェリシア