どうしたって「ベン・ハー」と重ねて観てしまう作品。当然,作り手もそれを意識しているはず。「ベン・ハー」からは40年経っているのだから,あれ以上にど迫力の画面が作れて当然です。
しかし,家庭のテレビで観たせいか,迫力はいまいち。ストーリーには深さも幅もないし,これといっておもしろい伏線とか謎解きがあるわけでなし,唯一主人公と前皇帝の娘とのロマンスが訳ありそうで興味をそそる程度。
やはり「ベン・ハー」には軽く負けています。何と言っても感情移入できない最大の難点はラッセル・クロウ。あの顔はないよね。なんか情けないタレ目親父って感じで。声は渋くてよかったけど。
ただし,ストーリーはどう展開するのかちょっと読みにくいところがあったので,最後まで引っ張れました。ハッピーエンドじゃないからスカっとさわやかにならないと夫は文句を言っていましたが。
基督教がローマ帝国の国教になる以前の話なので,人々が祈る神というのは土着の神様? ようわからんかったわ。宗教学の権威先生,教えてください。
豊穣な麦畑のシーンはとても幻想的でよかったです。ここだけかな,誉めていいのは。ゴッホの絵を思い出しました。あ,いや,巨大コロシアムも壮観でした。すごいセットを作ったものだと感心していたら,どうやらCGらしい。なんでもできてしまうのだな,CGで。
銀幕大スクリーンで観ればそれなりに楽しめたはず。(レンタルDVD)
Gladiator
上映時間 : 155分
製作国 : アメリカ
製作年 : 2000年
監督 : リドリー・スコット
製作 : デヴィッド・H・フランゾーニほか
脚本 : デヴィッド・フランゾーニ 、ジョン・ローガン 、ウィリアム・ニコルソン 音楽 : ハンス・ジマー
出演 : ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン、オリヴァー・リード、リチャード・ハリス、デレク・ジャコビ