吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

かがみの孤城

原作は圧倒的な得票数で本屋大賞を獲得したファンタジー小説だそうな。なるほど、こういうファンタジーこそアニメにふさわしい。そして、鑑賞後のこの感動は原作の良さを実感させる。しかし、だからといって原作小説を読みたいという気にさせないということ…

ハケンアニメ!

ハケンは派遣じゃなくて覇権だった。この映画を去年のうちに劇場で見ていたら、「本年の日本映画ナンバー1!」と叫んでいたかもしれない。 柄本佑がかっこいいと思った初めての作品として特記すべきか。なんで今まであんなにかっこ悪い役しか演じてなかった…

PLAN 75

タイトルである「プラン75」というのがいったいどのようなものなのか、映画の中ではほとんど詳しい説明がない。冒頭で、プラン75が国会で可決されたという聞き取りにくいニュースが流れるだけだ。しかし、映画の随所で「PLAN75」と書いた幟やポスターが目に…

千年女優

これはいかにもアニメらしい作品で、時空間を飛び越え、映画の垣根も飛び越える楽しくも切ない物語。 原節子がモデルになっているのだろうと思わせる、人気絶頂期に忽然と引退した女優・藤原千代子の自宅を訪問する映画製作会社の中高年社長が狂言回し。彼が…

フェイブルマンズ

映画ファンでなくともその名を聞いたことはあるはず、という超有名なスピーヴン・スピルバーグ監督の伝記的映画。本人が脚本と監督を務めているのだから、どれほど思い入れが強いか想像に難くない。しかし本作は天才少年が成功する上昇物語ではなく、家族の…

ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~

先日、ホイットニーの伝記映画を見たばかりなので、彼女の実像に迫るドキュメンタリーであるこの作品にも大いに興味をそそられた。あの悪名高き元夫のトム・ブラウンも登場してインタビューに答えているが、肝心の質問には「答えたくない」を繰り返すばかり…

ムーンフォール

本作はアメリカでは劇場公開されたようだが、日本ではAmazonプライラムでのみ配信されている。豪快なスケールのCG使いまくりの大作なのに大スクリーンで見られないとは、いかにももったいない。 で、内容はといえば、やはりエメリッヒ監督作らしい大仰さと設…