吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

誰のせいでもない

ものすごく静かでほとんどなんの盛り上がりもないストーリーなのに、なぜか惹かれてしまった。 カナダ、雪の降り積もる季節に、主人公のスランプ作家トマスは子どもを車で轢いてしまう。と思って冷や汗をかいたのだが、すんでのところで子どもは助かったのだ…

岸辺の旅

最近幽霊づいている黒沢清監督作。幽霊が出てくるといっても別にホラーではないので、ちっとも怖くない。ちょっと「今、会いに行きます」系の雰囲気もある。あれはタイムスリップだったけど、こちらはあの世とこの世を彷徨う話。 主人公は深津絵里が演じるま…

パトリオット・デイ

テロ等準備罪が成立しようかという晩に、テロの映画を見る。 この社会は「テロとの戦い」という非和解の位置に立つことを選び、そのために手段を問わなくなっている。アメリカではテロとの戦いが日常生活にまで及んでいるが、日本では「テロ等準備」なるもの…

光をくれた人

最後のほうはずっと泣きっぱなしで、劇場を出たときには目がはれ上がって恥ずかしかった。おまけに駅に向かう道々、映画を思い出しては涙があふれてくるので困った。今年一番泣いた映画。まあ、泣けるようにできているんですけどね。「パーソナル・ショッパ…