吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

マンチェスター・バイ・ザ・シー

喪失から立ち直ろうとする人々の心の動きを静かに、しみじみと描き出す佳作。それにしても邦題は英語そのままって何の工夫もないのはいただけない。マンチェスターというタイトルにすっかりイギリス映画だと騙されたが、これはアメリカの小さな港町の名称で…

リミットレス

Amazonプライムで無料配信。これまた頭を使わない作品だと思って鑑賞。期待通り頭を使わなかったのでよかった。観客が頭を使わない代わりに、主人公はやたら頭を使うのである。人間の脳は普段ほとんど眠っているのだが、それを覚醒させるとどうなるか、とい…

カフェ・ソサエティ

オープニングからレトロな雰囲気のタイトルバックとジャズ音楽で始まった本作の舞台は1930年代後半のハリウッド。いかにもいかにも、というハリウッド全盛時代の狂乱のようなゴージャスな世界が繰り広げられる。 カフェ・ソサイエティというのは都会の高級ク…

スプリット

レイトショーで次男S(24歳)と一緒に鑑賞。 ナイトシャマランらしい作品だ。スプリットは分裂とか分離という意味で、この映画の主人公である解離性同一性障害の男を指している。しかし解離性障害の人間を殺人鬼として描いてしまうと、またまた偏見が増える…

聖の青春

29歳で夭折した天才棋士・村山聖(さとし)の伝記。幼い頃からネフローゼを患い、長くは生きられないと言われて成長した聖が病院で将棋に出会い、やがてプロ棋士となり、天才羽生善治との幾度もの名勝負を繰り広げ、最後は癌で死んでいく。壮絶な短い生なの…

ノー・エスケープ 自由への国境

ただ逃げる、ひたすら逃げる、逃げる逃げる逃げる、また逃げる。という逃走劇。わたしは映画を見ながら「エッセンシャル・キリング」(イエジー・スコリモフスキ監督)を思い出していた。 トランプのような男が大統領になる時代にはこのような物語も絵空事と…

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬

Amazonプライムビデオの中にあった無料作品。 タイトルを見た瞬間に爆笑。ジョニー・イングリッシュが登場しただけで爆笑。いちいちお笑いのツボが可笑しくてたまりません。前半、「ああ、こういうおバカな映画が見たかった。疲れがとれるわぁ」と思っていた…