吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2014-06-02から1日間の記事一覧

あなたを抱きしめる日まで

1950年代のアイルランドのカトリック修道院では、未婚で子どもを生んだ若い母親たちを引き取り、奴隷のように労働奉仕をさせ、さらには彼女たちの子どもをアメリカの金持ちに売り飛ばすということを行っていた。この映画は、自分が生んだ子どもを養子に出さ…

愛について、ある土曜日の面会室

「黒いスーツを着た男」に出演したレダ・カテブつながりでこの映画をご紹介。 「全然面白くない。引き込まれるものがない」と散々文句を言いながらDVDを見ている長男Y太郎と同じ感想をもちつつ、しかし母子とも「でも、結末がどうなるのか知りたい」とずるず…

黒いスーツを着た男

アラン・ドロンの再来と騒がれているラファエル・ペルソナ目当てで見に行った本作、なかなかどうして優れた脚本の見ごたえある作品だった。 原題は「三つの世界」。三つの世界とは、主人公アランの住む経済界、事故の目撃者ジュリエットの住む学問界、被害者…

マンデラ 自由への長い道

マンデラの自伝に基づく物語だけに、本人の内面がわりあいよく描けているし、本人でなければ知りようのないことも描かれている。しかし逆に、誇張や韜晦もあるのではと思えるが、伝記的事実についてわたしはよく知らないため、この映画を素直に受け止めて素…